前回の記事:▶ 幅3mの水路を軽々と跳び越える野生ニホンザル♀♂
2022年11月下旬・午後15:45頃・くもり
黒い首輪を装着したニホンザル♂(Macaca fuscata fuscata)が山麓の水路橋を渡り始めました。
グレーチングの上を走る足音がガンガン♪と辺りに響き渡ります。
横の手摺を伝って静かに渡ることも可能なのに、わざわざガンガン♪騒音を立てて渡るということは、私に対する威嚇誇示(ディスプレイ)なのかもしれません。
谷の対岸に辿り着くと、振り返ってこちらを見ています。
次に、♀が水路橋を渡り始めました。
交尾直後らしく、尻に白い精液痕が付着しています。
この♀個体は手摺を伝い歩きして水路橋を静かに渡っています。
途中で立ち止まって手摺に座り、こちらを振り返りました。
そのとき1羽のヤマガラ(Sittiparus varius)が鳴きながら飛来し、手前の手摺に止まりました。(@0:38〜)
水路橋を渡り終えた♀成獣が対岸の袂に座ってこちらを見ています。
辺りを見回してから、なぜか再び水路橋の手摺を伝い歩いて此岸に戻り始めました。
後続の仲間がついて来ないので、迎えに来たのかな?
それとも、まさか私から給餌してもらえると期待しているのでしょうか?
猿害の原因になるので、野生ニホンザルに出会っても給餌してはいけません。
餌付けしなくても野生ニホンザルの撮影観察は可能です。
♀は水路橋を渡り切ると、閉じていた扉を両手でガタガタと激しく揺らしました。
そんなことをしなくても、ニホンザルは閉じた扉をひょいと乗り越えることが出来るはずです。
わざと騒音を立てるのは、私に対する威嚇誇示でしょう。
関連記事(10年前の撮影)▶ 野生ニホンザル幼児が鉄扉を揺する誇示行動
ニホンザルの♂だけでなく♀も威嚇誇示するとは知りませんでした。
発情期はテストステロンの血中濃度が高いのかな?(素人の勝手な想像です)
ニホンザルが人工物を使って威嚇誇示するのは動物園でしか見たことがありません。
その動きで閉じていた扉が開きました。 (「開けゴマ!」)
♀は扉の隙間をすり抜けて、此岸のコンクリートに座り込みました。
つづけて黒い首輪を付けた♂も対岸から水路橋の手摺を伝い歩いて此岸へ渡り始めました。
遊動するニホンザルの群れが水路橋を右往左往していることになり、どこに行きたいのか何がしたいのか目的が全く分かりません。
しばらくすると、首輪♂が先導して♀も一緒に水路橋を対岸へ渡り始めました。
今回、首輪♂は途中で手摺から下りてグレーチングの上を歩き去ります。
水路橋の途中に座り込んでいた子ザルを♀♂成獣は追い越して行きました。
次にニホンザルが披露した予想外の行動に私は驚きました。
左の手摺に座っていた♀が急に左へジャンプして(@3:03〜)、谷に自生する落葉高木(樹種は手前がミズキ、奥がクリ)に飛び移ったのです。
すぐに元の手摺に飛び移りました。
水路橋で殿 を務めていた子ザルおよび対岸から走ってきた♀成獣も同様に、左の高木に飛び移りました。
落葉樹をザワザワと激しく揺すって威嚇誇示しています。
関連記事(7、11年前の撮影)▶
樹上から再び水路橋の手摺に戻ると毛繕い。
仲間の木揺すり行動を首輪♂が此岸の袂に座って眺めています。
私に背を向けて毛繕いを始めました。
おもむろに立ち上がると、首輪♂は水路橋の手摺を伝って対岸に移動開始。
その途中で首輪♂がくしゃみをしました。(@5:29〜)
風邪気味なのかな?
後ろ姿で股間の睾丸が目立ちませんが、ズームインで確認できました。
今回ニホンザルの群れと遭遇した当初は計5頭いたはずなのに、いつの間にか1頭が行方不明になっていました。
水路橋で右往左往したりわざとうるさい物音を立てたりしていたニホンザル達は、迷子になった仲間を探し歩き、合流できるように物音を立てていたのかもしれません。
最後に、水路橋と高木との間を身軽に飛び移り、枝を揺する様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@5:52〜)
手前の看板が邪魔ですけど、野生動物の身体能力に惚れ惚れします。
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