2022/12/27

林道のヌタ場?付近で下草を採食するヤマドリ4羽の群れ【野鳥:トレイルカメラ】

 

2022年8月下旬

里山の林道に、ほぼ常時水溜りができている区間があります。 
泥濘に蹄の足跡がときどき残っているので、イノシシが泥浴びに来る「ヌタ場」なのではないかと予想しました。 (カモシカの蹄跡かも?)
そこで、林道脇の法面から水溜りを見下ろすように、トレイルカメラを仕込んでみました。
当地でイノシシの生息密度は未だ低いようで、滅多に撮れません。 
それでも、トレイルカメラの設置場所を変えてみると意外なドラマが次から次へと記録されるので、飽きることがありません。 

シーン1:8/25・午後16:15頃 
昼間に2羽のヤマドリ(亜種キタヤマドリ:Syrmaticus soemmerringii scintillans)が登場しました。 
前後して歩きながら林道に生えた下草を啄んでいます。 
採食後は、林道脇の法面を登って姿を消しました。 
初めは♀♂つがいなのかと思いきや、実は右奥にもう1羽潜んでいました。 
若鳥の群れ、あるいは親子なのかな? 
音量を上げても、互いに鳴き交わす声は聞き取れませんでした。 

直後に監視カメラが再び起動すると、ヤマドリ1羽がヌタ場の近くで下草の葉を啄んでいます。 
やがて、更に別個体が林道の右端を通り左からひっそりと登場しました。 
立ち止まって頭を右足で掻いています。 

ヤマドリは非常に警戒心が強いので、山中で出会ってもすぐに飛び去ってしまうことが多く、まともに撮影できたことがありません。 
落ち着いて採食するシーンを初めて撮れたのは、トレイルカメラという文明の利器のおかげです。 
この林道区画に生えている下草はミゾソバがメインですが、採食メニューは他にもありそうです。(動画では植物種を見分けられず。) 

今回は少なくとも4〜5羽のヤマドリが行動を共にしていました。 
つがいよりも大きな群れ(家族?)も初見です。 
群れを作るメリットとして、メンバーが交互に周囲を見張れば、天敵への警戒を怠らずに安心して採食することができます。 
ちなみに、この辺りでヤマドリを襲って捕食者となり得るのは、ホンドテンぐらいでしょう。 
地味なヤマドリが動きを止めると、見事な保護色で見つけるのが困難です。 


シーン2:8/27・午前10:40頃 (@1:27〜) 
2日後に再びヤマドリの群れが登場しました。 
ヤマドリ4羽が林道に散開して採食しています。 
尾羽根が長い♂と短い♀が混じっています。 
下草の葉をついばむだけで、水たまりで飲水したり水浴したりすることはありませんでした。 
1羽が林道脇の斜面を登って画面右へ消えました。 
林道上に残った2羽は採食を続けています。 
最後に画面右上から新たに1羽が登場しました。 

おかしな癖のある(制御プログラムのバグ)旧機種のトレイルカメラをだましだまし使い続けているのですが、日中に撮れた映像の色調がおかしくなる症状が頻発します。 
赤っぽい色調が点滅してあまりにも不自然なので、動画編集時に自動色調補正すると、ほぼモノクロの映像になってしまいます。 



wikipediaでヤマドリについて調べると、
主に標高1,500メートル以下の山地にある森林や藪地に生息し、渓流の周辺にあるスギやヒノキからなる針葉樹林や下生えがシダ植物で繁茂した環境を好む[5]。冬季には群れを形成する[5][3]。

食性は植物食傾向の強い雑食で[7]、植物の葉、花、果実、種子、昆虫、クモ、甲殻類、陸棲の巻貝、ミミズなどを食べる[5][3][4]。

『やまがた野鳥図鑑』によれば、
同じ仲間のキジが、開けた場所を好むのに対し、ヤマドリは山地のよく茂った林の特に急斜面があるような場所を好む。地上で木の実などを探しているようだ。
(中略)薄暗い斜面のある林が狙い目?(p25より引用)
確かに現場はそのような環境でした。





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