2020年8月上旬・午後14:50頃・快晴
川岸の倒木に計5羽のカワウ(Phalacrocorax carbo hanedae)の群れが止まって休んでいました。
各々が羽繕いしたり、代わる代わる液状便を排泄したり、止まり木でのんびり過ごしています。
よく晴れているのに、翼を広げて羽根を乾かす日光浴の行動をしていませんでした。
翼を閉じてたままで弛んだ白い喉をブルブルと震わせている個体が気になりました。
カワウの群れに私が少し近づいて対岸から撮ってみても、やはり複数の個体が白い喉を膨らませ、ブルブルと震わせ続けています。
嘴は半開きの状態です。
私を警戒している行動なのでしょうか?
川の流れる音や草刈り機の騒音のせいで、カワウが喉を震わせながら鳴き声を発しているかどうか聞き取れませんでした。
黒い羽毛を身にまとっているカワウは、日向にじっとして居ると体感温度がもっと暑いはずです。
なんとなく、炎天下で体温を冷やすため(体温調節)の行動ではないか?と予想しました。
イヌが口を開けて舌を垂らしてハァハァ呼吸するように、カワウも喉をブルブルさせて唾液の気化熱で体温を下げようとしているのでしょう。
しかし、そんなに日向が暑いのなら日陰に移動すれば良いのに…と思ってしまいます。
群れの全員が喉を震わせている訳ではなく、一部の個体がやっていました。
川から止まり木に早く上がった個体から順に、炎天下で暑くなってしまうのでしょう。
この喉震わせ行動をサーモグラフィカメラで動画に撮ってみたいのですが、高嶺の花です…。
肝心の気温を測り忘れてしまいました。
川面からの照り返しがカワウの黒い羽毛に映り、なかなかフォトジェニックですね。
ネット検索で調べてみると、私の予想は当たっていました。
カラスはカワウと同じく黒装束ですし、餌を運ぶための喉袋も発達しているのに、喉を震わせて暑気払いする行動がカラスで見られないのは不思議です。
口を開ける
干潟のような日影のない環境で、ま夏の暑い日中に鳥を観察していると、口を開けたままでじっとしている姿がよく見られます。いかにも暑さにあえいでいるような、このしぐさは、口を開けることで口の中からの水分の蒸発を増し、体温を下げるための行動なのです。鳥は汗をかかないので、この行動が大切な体温調節のしくみになっています。カワウなどが口を開けたまま、喉をぶるぶる震わせているのも、同じ意味を持った行動と考えられています。(平塚市博物館HPより引用)
▼関連記事(2年前の撮影)
昨年はカワウを真夏に観察してなかったので、この行動を見逃していたようです。
鳥類でも特定の系統でしかこの行動は進化しなかったのかな?
つづく(9日後に撮影)→喉をブルブル震わせて体温を冷やす真夏のカワウ(野鳥)
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