2018/08/23

幼鳥にオオキンケイギクの実を巣外給餌するカワラヒワ親鳥♂(野鳥)



2018年7月上旬
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カワラヒワの幼鳥を伴った親鳥♂がオオキンケイギクの実を採食し脱糞(野鳥)

私が横に少し動いただけで、カワラヒワCarduelis sinica)の親子は警戒し、少し飛んで逃げてしまいました。

幸い、家庭菜園に設置されたコンポスト容器の横に着地し、巣外給餌を始めてくれました。
これでようやくカワラヒワの親子と判明しました。
腹を空かせた地味な幼鳥(巣立ち雛)が鳴きながら羽ばたいて餌乞い♪すると、親鳥♂が食べたばかりのオオキンケイギクの種子を吐き戻し、口移しで与えています。
最後は2羽とも飛んで逃げました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

幼鳥が餌乞いする鳴き声を声紋解析してみたかったのですが、近くでスズメも鳴いていますし工事の騒音もうるさくて、使い物になりませんでした。




【追記】
日本野鳥の会『みる野鳥記3:カワラヒワのなかまたち』という本を紐解くと、詳しい解説が書いてありました。
巣から出たとはいえ、ヒナはまだ遠くまで飛んでいくことはありません。飛ぶ力も弱いのでしょう。それに、食物のとり方も知りません。ヒナはそろって、だいたい同じ場所にいて、親が食物を運んできてくれるのを待っています。 食物を運んできた親鳥の声を聞くと、ヒナは「チュンチュンチュン」と大きな声で鳴き、つばさをふるわせて、親から食物をもらいます。親はヒナに食物をあたえると、またすぐに飛んでいってしまいます。(中略)巣立ってまもなくのカワラヒワのヒナは、全体に褐色で、つばさはちゃんと黄色い帯が見えます。親とちがうのは、おなかの部分にたての黒いはん点があること。このはん点に気がつけば、ヒナが飛び回っているんだということがわかります。(中略)巣立ってから1週間から10日――。
 食物をもらっていたころの「チュンチュンチュン」というヒナ独特の声は、もうほとんど聞かれません。食物をねだるように、つばさをふるわせるすがたも見られなくなります。
(p46-47より引用)
これを読むと、確かに今回私が観察した幼鳥の腹には黒い縦の斑点がありました。
映像で聞こえていた「チュンチュンチュン♪」という鳴き声はてっきりスズメかと思ったのですが、カワラヒワの幼鳥が発していた餌乞いの鳴き声だったようです。
また、一緒に巣立った他の幼鳥も近くに居たはずなのに、私は気づきませんでした。


カワラヒワなど植物を食物にする鳥は、「そのう」(素嚢:しぐま註)という器官を持ち、ここにとった食物をたくわえる。(中略)だ液で食物をやわらかくする働きもあるようです。 ですから、カワラヒワのなかまたちは、そのうに食物をたくわえて、まとめて運んでくることができます。(中略) また、ヒナもそのうを持っていますので、親からもらった食物を、自分のそのうに一度たくわえて、少しずつ消化していきます。 ですから、カワラヒワやそのなかまたちは昆虫をヒナにあたえる鳥にくらべ、食物を運ぶ回数が少なくてすむのです。 (同書p43より引用)




【追記2】
佐藤信治『庭にきた鳥:いのちのドラマを家族でみる』によると、
(カワラヒワの)♀の求愛ポーズの際や幼鳥が餌をねだるときはチュンチュンと続けて鳴く。(中略)ほかの鳥と異なり、羽根の中ほどの黄色の形や濃淡と顔の造作に差異があるので、個体識別がしやすい。♀にくらべて♂は目と嘴の間が青黒い。 (p58-59より引用)


カワラヒワ(野鳥)親鳥+幼鳥@巣外給餌♪:オオキンケイギク実

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