2024年9月下旬
平地の二次林でニホンアナグマの営巣地(セット)を見張るために設置したトレイルカメラに夜な夜な歩脚の長いザトウムシが写り込んで撮影の邪魔をするので、困っています。
ザトウムシがカメラに近づけないように、粘着トラップを試しています。
幅5cmのガムテープを裏返して(粘着面を上にして)トレイルカメラの近くに結界のように貼ったのです。
ゴキブリホイホイなど、害虫駆除でよく使われる手法を応用しました。
おかげでトレイルカメラにお邪魔虫のザトウムシは、ほとんど写らなくなりました。
9月下旬に定期点検のために現場入りすると、監視カメラwを固定した灌木の上側に巻いた粘着テープに、黒くて細長い糸くずのような物が大量に付着していました。
自切した歩脚は、次に脱皮する際に再生するのだそうです。
しかし、複数の歩脚を一度に失った個体はかなりダメージが大きいはずです。
ザトウムシが粘着トラップから脱出できたかどうか、本当のところは分かりません。
もしかすると、粘着トラップに足止めされたザトウムシを鳥が捕食した結果、歩脚だけが残されたのかもしれません。
ザトウムシの接近を粘着テープで阻止した、という物的証拠がようやく得られました。
専門家に見せれば、残された歩脚だけからザトウムシの種類を同定できるのでしょうか?
ザトウムシの形態分類学に疎い素人でも、試料からDNAを抽出して種類を突き止めることができるかもしれません。(DNAバーコーディング)
トレイルカメラを挟んで幹の上と下に粘着テープを巻いておいたのですが、不思議なことに下側のテープにはほとんど何も付いていません。
この事実を素直に解釈すれば、ザトウムシは地上から登って来るのではなくて、木の上から幹を伝って降りて来たという意外な解釈になります。
ただし、下側に巻いたテープだけ粘着性が失われていてザトウムシが無事に通過できた、という可能性もあるので、結論を出すのは保留にしてあります。
トレイルカメラの上下ともに、新しいガムテープに張り替えて帰りました。
つづく→
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