2015年5月中旬
モリアオガエル(Rhacophorus arboreus)の繁殖期に生息地の沼の岸をぐるりと歩いて回ると、1匹が驚いて水に飛び込みました。
カメラを向けると、初めは水面に浮かんでいるだけでした。
風に流され、顔をこちらに向けました。
水面の上に出た鼻の穴で呼吸しています。
警戒しているのか、一向に泳いでくれません
呼吸なのか鼓動なのか分かりませんが、胸部がヒクヒクしています。
その動きのせいで水面に波紋が広がります。
更に風で流され、カエルは横を向きました。
私が岸でじっとしていると、ようやく泳ぎ出しました。
見事な平泳ぎで沼の中央まで辿り着くと、止まりました。
顔を両手で拭い、身繕いしています。
このとき初めて虹彩が金色であることを確認し、シュレーゲルアオガエルではなくモリアオガエルと判明しました。
※ 薄暗い条件で撮った映像のため、YouTubeの動画編集時に自動色調補正を施してあります。
【追記】
『動物の記録8:モリアオガエルの谷』p165-166によると(飼育下の観察)、
ゆっくり泳ぐときには、後足を交互に動かして水をけり、水面を泳ぎます。はやく泳ぐときには、後足を同時にけって、ぐいっぐいっと水に乗って進みます。ときには前足で水をかくこともありますが、これも泳ぎはじめの一回か二回で、あとは後足のけりだけにたよっています。前足はからだの側面にぴたりとつけたままでした。
ちなみに、同じ沼の岸辺でスギの落ち葉に覆われた水際にシュレーゲルアオガエルが産んだと思われる卵塊を2つ見つけました。
いつか飼育してみたいのですが、泡巣ごと家までそっと持ち帰るのに苦労しそうです。
※ てっきりシュレーゲルアオガエルの卵塊かと思い込んでいたのですが、モリアオガエルの卵塊である可能性もあるようです。
やはり飼育してみないと分かりませんね。
モリアオガエルのうちにも草のあいだやコケの下などに卵をうむものがある。(同書p181より)
沼(左)と岸(右)の境界に産卵 |
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