2017年8月中旬
平地の民家の裏庭に咲いたヤナギハナガサ(別名サンジャクバーベナ)の群落でツマグロヒョウモン♀(Argyreus hyperbius)が訪花していました。
開いた翅を軽く上下しながら吸蜜しています。
本来ツマグロヒョウモンは南方系の蝶ですけど、近年の地球温暖化の影響で、ここ北国(豪雪地帯)でも毎年平地で普通に見かけるようになりました。
幼虫の食草になるパンジーを庭で栽培している家が増えたのかもしれません。
これまで♂は何度か撮影してきました。
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一方「ツマグロ」の名前の通り翅表が美しい♀を見るのはこれが初めてで、とても嬉しい出会いでした。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
【追記】
石井誠『昆虫のすごい瞬間図鑑: 一度は見ておきたい!公園や雑木林で探せる命の躍動シーン』によると、
前翅の端が黒色の(ツマグロヒョウモン:しぐま註)♀は、毒をもつカバマダラというマダラチョウに擬態しているといわれる。どちらも比較的暖かい地域に生息する。(p97より引用)
近年の温暖化でツマグロヒョウモンの生息域が北進していますが、カバマダラは当地で一度も見たことがありません。
したがって、ここ北国の野鳥は毒蝶を食べたことがないので、ツマグロヒョウモン♀も平気で捕食してしまうと考えられます。