2023年1月上旬
雪深い里山でスギ林道を行き交うホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の記録です。
この時期は、カモシカが眼下腺マーキングするスギ落枝を画面中央で監視できるようにトレイルカメラのアングルを決めたせいで、タヌキの溜め糞場sが画角の少し右外になってしまい、排便シーンが写りません。
積雪期もタヌキは溜め糞場sにときどき通っているようです。
シーン1:1/1・午後20:25・気温-2℃・(@0:00〜)
細かい雪が降りしきる正月の晩に、タヌキが雪道を左から登場。
1歩ずつ歩くたびに足が雪に少し潜っているものの、ラッセルというほどの重労働ではありません。
シーン2:1/1・午後20:35・(@0:12〜)
10分後に同一個体が戻って来たのか、タヌキが右から左へ通過しました。
タヌキが立ち去ってしばらくすると、ウユーン♪という甲高い謎の鳴き声が聞こえました。(@0:27〜)
※ ここだけ音声を正規化して音量を強制的に上げています。
調べてみると、これがタヌキの鳴き声のようです。
タヌキの鳴き声が録音されたのは初めてで、嬉しい収穫でした。
トレイルカメラの発する「ザ・ザ・ザ・ザ…♪」という内部ノイズが耳障りですけど、その後もクーンクーン♪とかすかに鳴き交わしているようです。
【参考サイト】
たぬきの鳴き声は「ウユーーン」。その鳴き声の意味を知っていますか?
たぬきは小型犬が発するような甲高い声をしています。また、鳴き声を文字にすると「ヴーーー」「ウワーーン」「ウユーーン」というようなもので、再現するのがちょっと難しい鳴き方をします。 (中略) 相手を威嚇するときや喧嘩しているときに、たぬきは鳴きます。反対に、うれしいときや楽しいときは一切鳴きません。たぬきは怒っているときや警戒しているとき以外は感情を表に出さない生き物なので、声だけでなく表情や身体のどこかが変化するといったこともありません。
そのままカメラが動画を撮り続けると、左からタヌキが走って戻ってきました。(@0:46〜)
録画が終わる間際の1秒間にちらっと写った映像を1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:52〜)
残念ながら尻切れトンボですけど、2頭のタヌキが雪山の夜道でばったり出くわし、威嚇からの逃走に発展した(縄張り争い)と想像してみました。
調べてみると、タヌキの発情期は2月(下旬)らしいです。
発情期には未だ1ヶ月以上も早いはずですが、普段から一緒に行動している♀♂ペアが鳴き交わしたり、ふざけて追いかけっこをするようになったのでしょうか? これから春にかけて、溜め糞場の付近でホンドタヌキの鳴き声を何度も聞くことになります。(映像公開予定)
シーン3:1/9・午後20:58・気温-1℃・(@1:01〜)
8日後の晩、小雪がちらつき、レンズがやや曇っています。
右から登場したタヌキが左へ歩き去りました。
雪面はスギ樹上からの大量落雪で荒れているものの、クラスト凍結しているらしく、タヌキが歩いても足がほとんど潜っていません。
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