2023年1月上旬〜中旬
雪の積もった河畔林でニセアカシア(別名ハリエンジュ)大木の真下にタヌキが残したと思しき溜め糞場bLを新たに見つけました。
早速トレイルカメラを設置して監視すると、タヌキではなく意外な珍客が何度も写りました。
シーン1:1/7・午前2:15・気温-5℃・(@0:00〜)
深夜に野生動物が登場し、監視カメラが起動しました。
ニセアカシア大木に巻き付くフジの太い蔓にトレイルカメラを固定していました。
根本の溜め糞場bLを見下ろすようにカメラ自体を俯角に設置すれば雨雪でレンズが濡れる心配はありません。
ところが、直後に大雪が降ってフジ蔓の下部に雪が積もり、レンズ左側の視界を遮ってしまいました。
レンズのすぐ目の前に雪が積もる可能性は全く想定外でした。
自動ワイパーのような装置を付けたくなりますが、トレイルカメラの消費電力がますます増えそうです。
カメラの照射する赤外線を手前の雪塊が至近距離でほとんど反射してしまい、映像が眩しくて仕方ありません。
手前の雪が露出オーバーで、肝心の奥が暗くなっています。
動画編集時に逆光補正してみると、謎の獣の正体はタヌキではなく冬毛のホンドテン(Martes melampus melampus)でした。
ニセアカシアの根本の雪面を左から右へ横切り、雪に埋もれた溜め糞は素通りしました。
同じ流域の河畔林で前の冬にテンがトレイルカメラに写っていたので、少し離れた今回の地点でもテンが撮れたのは不思議ではありません。(同一個体かも?)
関連記事(11ヶ月前の撮影)▶ 雪国の河畔林を朝に走るホンドテン【トレイルカメラ】
シーン2:1/6・午後19:36・気温-2℃・(@0:07〜)
順番が逆になりましたが、前日の晩にもテンが出没していました。
右から登場すると、溜め糞場bLを横切って左の死角にスルスルッと消えました。
テンは一体何をしに通っているのでしょう?
シーン3:1/14・午後23:48・気温4℃・(@0:15〜)
カメラの視界を遮っていた雪塊が溶け落ち、ようやく見晴らしが良くなりました。
タヌキの溜め糞は新雪の下に埋もれています。
深夜に登場した冬毛のホンドテンがニセアカシアの木の根元の匂いを嗅いでいるようです。
木の根元に尿でマーキングした可能性もありそうですが、この撮影アングルでは分かりません。
やがて身を翻して画面右下に走り去りました。
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:33〜)
胴体も尻尾も白く、足だけが黒い靴下を履いたように黒い毛に覆われています。
シーン4:1/18・午前4:16・気温-7℃(最低気温を更新)・(@0:51〜)
4日後の未明、遂にホンドテンの全身像を暗視映像で記録できました!
林床の積雪が少し溶けた結果、タヌキ?の溜め糞bLが再び雪面に露出しました。
右から登場した白いテンが、糞の匂いを嗅いでいます。
驚いたことに、テンはニセアカシア大木に向かって(画面下を向いた姿勢で)排便しました!
この溜め糞場bLは複数種の哺乳類の共同トイレだったのです!(タヌキ、キツネ?、ホンドテン)
脱糞後のテンはニセアカシアの木の根元で何かしています。
尿マーキングではないか?と予想するものの、監視カメラをもう1台増やして別アングルで撮らない限り分かりませんね。
テンは方向転換して自分の糞の匂いを嗅ぐと、左へ立ち去りました。
雪面には新鮮な細長い糞が1個追加されていました。
未明の極低温(放射冷却現象?)により雪面はクラスト凍結してるので、テンが歩いても足跡は残りません。
テンの排便シーンをしっかり動画撮影できたのは初めてです。
関連記事(秋に里山の溜め糞場で撮影)▶ 夜にスギの根元に排泄マーキングするホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】
シーン5:1/15・午前2:01・気温4℃・(@1:14〜)
順番が前後してしまいましたが、数日前の深夜にもテンらしき白毛の獣がちらっと写っていました。
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:17〜)
溜め糞場には立ち寄らなかったようで、左に素早く移動する後ろ姿だけでした。
ニセアカシアを主体とする河畔林は冬に落葉すると吹きさらしとなります。
強風が吹くと、カメラを設置したニセアカシア老木が左右に大きく揺れ、センサーが誤作動しがちです。
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