秋になるとタヌキの溜め糞を観察しやすくなります。
気温が下がるとともに糞虫などによる分解速度が落ちて、糞が残りやすくなるからです。
里山の山道で大規模な溜め糞ポイントを新たに見つけました。
こんもりと山積みになった糞、または下痢便、古い糞など、落ち葉の積もった山道の中央に点々と1列に並んでいました。
登山者はこれを踏まないよう注意して山道を歩かないといけません。
新鮮な糞が含まれているので、間違いなく現在使用中の溜め糞でしょう。
サインポストとして複数個体のタヌキが共有していそうです。
動画では一番端に残された下痢便(泥状)の横に15cm定規を並べて置きました。
落ち葉だけでなく、ブナの殻斗も林道上に散乱していますね。
溜め糞を見下ろす位置にトレイルカメラ(無人センサーカメラ)を仕掛けることにしました。
糞が広範囲に広がっているので、どこに狙いを定めるべきか困ります。
なるべく引きの絵で全体を収めるようにしました。
2021年9月下旬・午後18:00頃 (日没時刻は午後17:28)
約3時間後、トレイルカメラを仕掛けたその日の晩に早速、1頭のホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が獣道に登場しました。
日没から約30分後で山中はもう真っ暗です。
タヌキの登場シーンは撮れてませんでしたが、画面中央にある溜め糞の匂いを嗅いでいました。
タヌキが振り返ると、赤外線に反射して目がランランと白く光って見えます。
その後、タヌキは林道脇の立木の匂いを嗅いで回りました。
3時間前に立ち去った私の残り香が気になってるのかもしれません。
引き返して林道中央の溜め糞に戻って来たものの、何度も見上げてカメラ目線になります。
明らかにタヌキは暗視カメラの存在に気づいて、少し警戒しているようです。
カメラの赤外線LEDがうっすらと赤く光って見えるのか、またはカメラから漏れ出る電子ノイズがかすかに聞こえているのでしょう。
残念ながら今回はタヌキの排泄シーンを記録できませんでした。
カメラの録画時間を60秒の設定にしていたために、尻切れトンボの動画になりました。
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