2016年5月中旬・午後23:11〜23:15
気温の下がる深夜に飼育容器内に霧吹きすると、ヒダリマキマイマイ(Euhadra quaesita)の徘徊活動が活発になりました。
移動しながら水滴を吸収しているのでしょう。
やがて2匹が容器壁面を徘徊中に遭遇しました。
思わせぶりに絡み合い始めたので交尾するかと期待して動画を撮り始めました。
2匹ともに生殖器の辺り(頭部の左側面)が隆起しているので、性的に興奮はしているようです。
その辺りで触れ合うものの、本格的な交尾は始まりません。
互いに巴陣形になりましたが、結局はすれ違って別れました。
なんとも艶めかしい触れ合いでした。
木村一貴「暴走する愛 ― カタツムリの交尾と恋の矢」によると、
性的興奮状態にあるカタツムリが判るのかと驚かれるかもしれないが、ここで用いられたヒダリマキマイマイはとても判りやすい。求愛されたり魅力的な個体と出会ったとき、性的に興奮すると目と目の間が瘤のように膨らむのである(これは頭瘤と呼ばれている)。また、生殖口も同様に膨らむことがある。 (『貝のストーリー: 「貝的生活」をめぐる7つの謎解き』第1章p16より引用)
今回の映像で頭瘤の膨らみについては、素人の私にはよく分かりませんでした。
この同一ペアの交尾行動はこれまで何回か観察できましたが、出会う度にいつも交尾を始める訳ではありません。
【追記】
YouTubeのコメント欄にてMEGUMI ch KOTAさんより次のような解説をしてもらいました。
生殖器官が最高に出る時は、頭がもうひとつついてるくらい出てきます。
頭瘤は、フェロモンらしきものを発するようで、複数カタツムリがいる時に、これを出すと、寄ってくるものが現れて、気に入ったものと交尾したのを見たことがあります。
相手探しの為だと思います。この時は、ミスジマイマイでした。
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