2023年12月中旬・午後19:30頃・小雪
ニホンイタチ(Mustela itatsi)が越冬していると思われる巣穴を自動撮影カメラで監視しています。
平地のスギ防風林で風倒したスギの根元に掘られた「根曲がり巣穴」です。
12/20
暖冬でしたが、ようやく大雪が積もりました。
まだ小雪がちらつく晩に、♀♂ペアと思われる2頭のホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)がやって来ました。
先頭個体が根曲がり巣穴に頭から潜り込もうとしています。
巣口はかなり窮屈そうですが、強引に中に入りました。
その間、後続個体が外で待っています。
続けてもう1頭も根曲がり巣穴に潜り込みました。
2頭のタヌキが相次いで根曲がり巣穴の外に出てきました。
頭から入って頭から出てきたということは、巣穴の内部は2頭が同時に入れて中で方向転換できるほど広いことが分かります。
タヌキは身震いしてから、深雪に埋もれた獣道を立ち去りました。
深く積もった湿雪に足がズボズボと潜り、ラッセルしながら歩き去ります。
ホンドタヌキのペアは根曲がり巣穴を内見しただけで気に入らず、住み着くつもりはないようです。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
【考察】
どうやら、このときイタチは留守にしていたようです。
まさかイタチとタヌキが同居して越冬するのでしょうか?
「同じ穴の狢 」と言うには珍しい組み合わせです。
もしかすると、厳冬期は誰でも使って良い臨時の避難所のような巣穴なのかもしれません。
あるいは、元々はタヌキの巣穴だったのに、イタチが越冬のために乗っ取ったという可能性もありそうです。
しかし、タヌキの巣穴なら巣口がもっと広いはずです。
過去に遡って家主の系譜を推測しても仕方がない(結論が出ない)ので、監視カメラを設置した以降の記録を地道に蓄積していくしかありません。
つづく→
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