2023年3月上旬および下旬
シーン1:3/3・午後12:25・(@0:00〜)
残雪に覆われた河畔林を探索していると、笹藪の横にニホンノウサギ(Lepus brachyurus angustidens)の丸い糞粒が多数転がっていました。
どうやら常緑のササ(種名不詳)およびツルマサキの葉を食べ漁りながら雪面に排便したようです。
細い朽木が雪原に倒れた結果、それに巻き付いていた常緑の蔓植物(ツルマサキ)も共倒れになり、雪面にツルマサキの赤い実や緑の葉が散乱しています。
ノウサギはこれが気に入って食べに来ていたのでしょう。(食痕?)
ニホンノウサギが夜な夜な同じ場所に通って食事をするのなら、トレイルカメラを設置して撮影してみたいものです。
まさかノウサギも決まった場所に溜め糞するのでしょうか?
実はこの直後にすぐ近くでタヌキの溜め糞場rpを見つけました。
関連記事(同所同日の撮影)▶ 残雪に覆われた河畔林の笹薮で最大のタヌキ溜め糞場を見つけた!
そこで予定を変更して、トレイルカメラで溜め糞場rpと横の笹薮を同時に監視することにしました。
ノウサギの採食行動を撮るにはカメラのアングルをもう少し左に向けたいのですけど、少ない台数のトレイルカメラでなんとかやりくり(妥協)するしかありません。
シーン2:3/24・午後22:45・気温5℃(@0:58〜)
ちょうど3週間後の深夜にようやくニホンノウサギの姿が写りました。
林床の残雪が完全に溶けた早春でも純白の冬毛のままで、逆に目立ちます。
林床の匂いを嗅ぎながら、ゆっくり慎重に1歩ずつ移動しています。
カメラに尻を向けたときもあったのですが、脱糞したかどうか不明です。
タヌキの溜め糞場rpには興味を示さず、立ち寄ることもありませんでした。
【追記】
大井徹『獣たちの森 (日本の森林/多様性の生物学シリーズ 3)』という本の「第3章:森を食べる獣たち」を読んで驚きました。
ウサギは軟糞を肛門から直接口に受け、摂取する。一方、消化しにくい繊維質は硬糞として排出されるが、この硬糞も主に日中に排出されるもの(一日に排出される硬糞の1/4)は摂食される。ウサギは夜間に活動して、日中は休息するという日周リズムを持っているが、昼の間は硬糞や軟糞を、夜間は新鮮な植物を食べている。 (p103より引用)
この食糞行動を観察してみたいのですが、飼育下でないと難しそうです。
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