2021年4月中旬・午後16:15頃・晴れ
スズメは桜の花柄を嘴で摘むと千切り取り、花の根元の花蜜だけ吸って捨ててしまいます。
桜からしてみれば授粉の報酬として用意した花蜜をスズメに一方的に盗まれるだけなので、大損害になります。
桜吹雪は花弁が風で散るだけですが、スズメが狼藉を働いた後は桜の木の下に無傷の落花が(花柄ごと)散乱することになります。
この有名な盗蜜シーンを撮りたくて長年狙ってきたのですが、警戒心が強いスズメはいつも逃げてしまいがちです。
今回のスズメは人馴れしているのか、桜の木の下に居た私をあまり気にせず盗蜜に没頭していました。
動画の後半は、スズメの盗蜜行動を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:19〜)
2羽の個体を撮影した映像です。
竹内将俊・飯嶋一浩・田村正人『桜をめぐる生きものたち』という書物によると、
桜が開花してまもなく、萼筒から切り落とされた花が目に付くようになる。満開になったソメイヨシノの下などは、かなりの数の花が落ちているのでお気づきの方もいるだろう。じつはこれ、スズメの仕業なのである。舌が短いスズメは花の正面から花蜜を吸うことが苦手である。そこで花蜜の溜まっている萼筒で花を切り取り、蜜を吸っては捨てるという行動を繰り返すのである。(p76より引用)
スズメの方は蜜を食べたいのだが、舌が短いので花を萼筒からちぎって、蜜を舐めては捨てるという行動を繰り返すことになる。桜にとっては将来実になる花をちぎって捨てるスズメは害鳥以外の何者でもない。 (同書p79より引用)
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