2018年9月下旬・室温22.5℃→22.0℃
オビガ(蛾)の飼育記録2018年#10
▼前回の記事
オビガ(蛾)終齢幼虫♀eの繭作り【100倍速映像】
容器内の繭棚に作らせたオビガ(Apha aequalis)の繭の傍に割箸を何本も立てかけておき、成虫が羽脱したらいつでも登って翅を伸ばせるように準備しておきました。
8月上旬に繭を紡いでから57日後(約2ヶ月後)。
ふと虫の知らせで飼育容器の方へ振り返って見ると、繭から出てきたばかりの新成虫♀eが割箸に掴まっていました。
繭から脱出する瞬間をまたもや撮り損ねてしまったのがちょっと悔しいです。
初めのうちは監視カメラで繭を愚直に録画し続けていたのですけど、いつまで経っても羽化してくれないので、最近は監視カメラを止めていました。
撮影用のLED照明で繭を日夜照らし続けていたせいで、もしかすると蛹が長日条件と勘違いして休眠(夏眠)してしまったのだろうか?と気を揉んだりしました。
変態に失敗して蛹が死んでしまったのか、体内寄生されていたのかと心配していたのですが、ようやく羽化してくれました。
オビガ成虫の出現期は6月および8〜9月とされているので、9月中に羽化がギリギリ間に合ったことになります。
今季はオビガの幼虫5匹を同時に飼育して、成虫♂が先に羽化しました。
雄性先熟なのは昆虫ではよくあることですけど、いくら何でも♀の羽化が遅れ過ぎでしょう。
翅の伸展を微速度撮影で記録するために、慌てて準備します。
100円ショップで買ってきた油粘土に割箸を斜めにそっと挿して固定しました。
こういうときに粘土を土台にすると、角度を自由自在に調節できるので、とても便利です。
背景に黒い布を張りました。
60倍速の早回し映像をご覧下さい。
(アングルや背景が未だ整っていない初めの3秒間だけ10倍速です。)
アングル調節、照明の準備など私がバタバタしている間にも翅がみるみる伸びていきます。
(前回も♂aの翅伸展を背面から撮ったので、今回は慌てずに側面から狙うべきでした。)
なぜか左の翅の方が早く伸び切りました。
羽化不全(奇形)か?と心配になりましたが、少し遅れて右側の翅も無事に伸びました。
翅を閉じたままときどき軽く羽ばたき、乾かしています。
ここで止まり木の向きをそっと90°回し、側面から撮るようにしました。
オビガの翅裏を見れるのは珍しく、チャンスはこのときだけなのです。
口吻は退化しています。
やがて閉じていた翅を全開にしました。
このオビガ独特の姿勢のまま動かなくなりました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→#11:羽化後に蛹便を排泄するオビガ♀e【蛾:HD動画&ハイスピード動画】
オビガ♀e(蛾):@羽脱直後:割箸 |
オビガ♀e(蛾):背面@羽化後:割箸 |
オビガ♀e(蛾):腹面@羽化後:割箸 |
オビガ♀e(蛾):側面@羽化後:割箸 |
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