オニグモ♀の定点観察#3
2015年6月下旬・夜22:10頃オニグモ♀(Araneus ventricosus)がログハウスの外に張った垂直円網の真上の軒先に別個体のオニグモが潜んでいました。
夜なのに造網しないので脱皮直前の個体なのかと初めは想像しました。
「クモ生理生態事典 2011」にてオニグモの項を参照すると、「脱皮・産卵前後は網を張らない」とのこと。赤外線の暗視カメラでズームしてみると、触肢が大きく膨らんだ成体♂でした。
私の記憶では、オニグモの♂は初見かもしれません。
歩脚の先を一本ずつ舐めて念入りに身繕いしています。
左脚の先を互いに擦り付ける行動も見られました。
オニグモの繁殖期はいつなのか知りませんが、♀の網に侵入して交接の機会を窺っているのでしょうか?
夜這いする前のお化粧に余念がないのかな?
交接は♀の網で行うのか、それとも昼間の隠れ家で行うのですかね?
♂は軒先から身を乗り出して、♀の円網から伸びた信号糸?に歩脚の先で触れているようにも見えますが、私の気のせいかもしれません。
その間に♀は網にかかった蛾を補食し、円網の下側を取り壊しました。
それでも♂に目立った動きはありませんでした。
さて、「クモ画像集」サイトにてくも子さんの投稿写真から、オニグモ♂の第2脚にはフックがあると知りました。
ストロボを焚いて何枚か撮った写真を見直してみたものの、歩脚を曲げる角度がたまたま悪くて、フックがうまく写っていませんでした。
辛うじて右第2脚から棘先だけ見えます。
むしろ暗視動画の方でフックがしっかり写っていました(左第2脚)。
♂特有の構造が求愛・交接時にどのような使われ方をするのか、私も興味津々です。
暗視カメラで動画に記録すれば分かるはずです。
つづく→#4:円網の上側を取り壊すオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】
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