2014年4月中旬
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シロトゲエダシャク♀(冬尺蛾)を見つけた!
シロトゲエダシャク♀(Phigalia verecundaria)を採集してきて2日後、飼育容器内の床に転がっていました。
忙しくてろくに観察できませんでしたが、てっきり寿命を迎えたかと気落ちしました。
退化した口吻や短翅など体のあちこちを接写しました。
容器内に産卵してくれない点が意外でした。
たとえ未交尾の処女♀でも未受精卵を産み付けるかと思いきや、予想が外れました。
膨満した腹部には卵が一杯に詰まっているはずです。
死骸を後で捨てるつもりで離席したら、夜の7時過ぎに室内の板壁を元気に登っているシロトゲエダシャク♀を見つけました。
なんと未だ生きていました。
慌てて動画を撮り始めたら、触角を伸ばした覚醒状態で静止しました。
映像で体を前後に揺すっているように見えるのは、自動手ブレ補正処理を施した副作用です。
飼育容器に戻してもウロウロして消耗するだけなので、そのまま放っておくことにしました。
腹端を接写してもヘアペンシルや産卵管を伸ばしているようには見えません。
性フェロモンを放出しているのかどうか気になるのですけど、無臭です。
数時間後に様子を見ると、同じ場所で再び触角を体の横にたくし込んで寝ていました。
本種♀の配偶時間は夜中の0時らしいので、室内の照明を点けている間は活動しないのかもしれません。
脚や腹部に触れても無反応です。
昼間に仮死状態だったこともあり、素人目にはいよいよ寿命が近い(衰弱している)のではないかと思いました。
性フェロモンを放出して♂を呼ぶコーリング行動を観察したかったのですが、遂に私の方が睡魔に負けてしまいました。
0時16分に就寝。
未明に飛び起きて慌てて見に行くと、板壁から行方不明になっていました。
消灯すると動き出したのでしょう。
飼育下での観察も暗視カメラで監視しないといけないとなると大変ですね。
冬尺蛾にとって普通の室温では暑すぎるのかな?(冷房が必要?)
配偶行動および産卵行動の観察は来季に持ち越しです。
同じ日の山行で目撃したシロトゲエダシャク♂も採集していれば、飼育下でペアリングできたのに、心残りです。
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