2009年5月下旬
イオウイロハシリグモ♀(Dolomedes sulfueus)の飼育記録。
夜に窓から室内の明かりに飛来したゴキブリを与えてみました(ヤマトゴキブリ♂?)。
しばらくは静かに同居していましたが、突然すごい物音がするので見るとクモが仕留めた後でした。
俊敏なゴキブリに勝つとは凄いですね。
勢い余って仰向けに転がされても大顎はしっかり噛んで離しません。
やがて獲物を咥えたまま起き上がりました(映像なし)。
獲物を咥えたまま飼育容器内をうろうろ。
壁に獲物を押し付けます。
この姿勢だと牙が突き立て易いのだろうか。
暴れるゴキブリを毒液と力で制圧。
咥えた獲物を中心に、その場でぐるぐる回って糸を張り巡らせます(5:05, 7:10)。
時々見せるこの不思議な「ぐるぐる行動」は一体何なのか、その意味をずっと考え続けています。
- 飼育下の不自然な行動ではないか。滑りやすい容器に足場の糸を張り巡らせているのではないか。今回の観察でこれは否定できた。床には枯葉や生葉を敷き詰めていて、クモはしおり糸の基質にこれを使っている。
- 造網する幼体期の名残ではないか。既に最終脱皮して成体になったので、これも否定。成体になれば消失する行動かと思っていた。
- 残る可能性は、ラッピング行動の一種なのだろうか。捕食の際にやる時とやらない時があるのが謎。しかもこの糸(しおり糸?)には粘着性が無いと思う。タランチュラなどは獲物のラッピングに先立って似たような「ぐるぐる行動」を示すらしい。
- 外敵の接近に備えた信号糸? 結界を張っているように見えます。
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