2015年7月下旬・深夜1:38〜1:45
キボシアシナガバチ巣の定点観察@柳#14
9日ぶりの深夜に様子を見に行きました。夜露に濡れた薮漕ぎで服や靴がびっしょり濡れました。
キボシアシナガバチ(Polistes nipponensis)は寝静まっていました。
在巣の蜂は2匹の♂(早期羽化雄)と♀4匹の計6匹見えます。
赤外線の暗視カメラでも近くで撮影しているとやや警戒を示すようになり身動きを始めました。
巣盤の外側の育房内で老熟幼虫が動いています。
やがてコロニー全体が覚醒してしまいました。
巣盤の左に止まった♀がその場で短い扇風行動を始めました。(@2:07)
気温を測り忘れましたが、雨上がりで涼しく決して熱帯夜ではありません。
威嚇の誇示行動かもしれません。
しかし「総員警戒態勢に入れ!」という信号でもなさそうです。
起こされた蜂は寝惚けているのか、各々元の位置からあまり動きません。
他の蜂は身繕いしたり育房を点検したりしています。
赤外線LEDを切ると辺りは真っ暗闇です。
次に白色LEDを点灯しても、在巣の蜂は警戒するだけで飛び立ったり攻撃したりして来ませんでした。
アシナガバチは暗い夜間は決して飛ばないようです。
(※照明に反応して巣の周りを飛び回っているのはガガンボです。)
巣盤の下面から撮影すると、本種特有の黄色い繭キャップが目にも鮮やかです。
それまで巣盤の左側で夜露に濡れた繭キャップを舐めていた♀が口から透明な水滴を吐いて巣外に捨てました。(排水行動@3:42)
女王と思しき個体が巣盤下部に陣取り、神経質そうにこちらを見下ろしながら警戒姿勢を取っています。
翅を半開きにして今にも飛び立ちそうに震わせています。
白色光を消してビデオカメラを暗視モードに戻したら、ようやくコロニーが落ち着きを取り戻しました。
湿気でレンズが曇ってしまい焦りました。
つづく→#15:コロニー解散後の古巣を採集
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