2023年9月上旬
シーン1:9/7・午後14:08・晴れ(@0:00〜)
シーン2:9/7・午後17:36・気温25℃(@0:38〜)
約3時間半後の夕暮れに、ホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が単独で手前から登場しました。
辺りをぶらついてから、立木(ミズキ?)の根元でいつもと違う匂いを嗅ぎつけました。
果たしてタヌキはどんな反応をするでしょうか?
ヒト♂の立ち小便跡に対抗するように、タヌキ♂も左後脚を上げて排尿マーキングしました。
排尿姿勢から、このタヌキの性別は♂と分かります。
身長の違いから、ヒトの立ち小便跡の方が幹の高い位置から下に垂れているのですが、だからといって「縄張り内に謎の巨大動物が来てマーキングして行った!」とタヌキが恐れおののいたり、逆立ちして無理に高い位置にマーキングしたりすることはありませんでした。
その後、獣道を右往左往するタヌキ♂は 身震いしてから、右上奥にトコトコ立ち去りました。
シーン3:9/8・午前4:14(@1:29〜)
日付が変わった翌日の未明にもタヌキがやって来ました。
獣道の横に立つミズキ?の根元に小便臭を嗅ぎつけると、自らも排尿マーキングしました。
このとき片足を上げたかどうか、映像でははっきりしません。
その後もアナグマの旧営巣地をうろついて餌を探しているようです。
そこへ獣道の右上奥から別個体が走って来て、先行個体と合流しました。
後続個体も立木(ミズキ?)の横で立ち止まったのですが、マーキングするかどうか見届ける前に、残念ながらトレイルカメラの録画が打ち切られてしまいました。
シーン4:9/9・午前7:09(@2:29〜)
更に翌日の明るい朝に、単独のタヌキがまたやって登場しました。
右から来てアナグマの巣口Rの横を通り過ぎて左へ向かいます。
シーン5:9/9・午前7:10・気温22℃(@2:29〜)
続きが別アングルで設置した新機種のトレイルカメラに記録されていました。
アナグマの巣口Lに慎重に顔を突っ込んで匂いを点検してから、右奥の獣道へ向かいます。
立木(ミズキ)の幹の匂いを嗅いでから、左後脚を上げて排尿マーキングしました。
この個体も♂でした。
急に駆け出すと、獣道を右上奥に向かいました。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
【考察】
同じ立木にヒトとタヌキが小便でマーキング合戦を繰り広げたことになります。
一方で、この期間に現れたアナグマは意外にも無反応でした。
なかなか興味深い結果が得られましたが、繁殖期の野生動物の巣穴付近では面白半分に立ち小便をするとストレスを与えそうなので、やらない方が良さそうです。
(撮影したのは繁殖期ではありません。)
予め用を足してから、野生動物の営巣地に向かうようにしましょう。
余談ですが、農作物を食害する野生動物に悩まされている場合、農地の周辺にオオカミの尿を撒いておくと、その匂いを怖がって近寄らなくなる効果があるのだそうです。
在来種のニホンオオカミはとっくに絶滅していても、本能的な忌避効果があるようです。
ウルフ・ピーという商品名でオオカミの尿が輸入販売されています。
機会があれば、ウルフピーの忌避効果を私も実験してみたいものです。
しかし、効き目がありすぎて野生動物が逃げてしまい、トレイルカメラに二度と写らなくなるようでは、個人的に困ります。
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