2019年7月下旬
池畔に植栽された広葉樹の茂みでハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)が集まり、バサバサと動いていました。
何事かと思って対岸から観察すると、熟した果実を次々に啄んでいました。
大きな嘴でひと粒ずつ器用に摘み取って食べています。
カラスのような大型の鳥が細い枝先に止まってバランスを取りながら採食するのは大変そうです。
群れには成鳥だけでなく、口の中が赤い幼鳥も混じっています。
飛び去る瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
カラスが居なくなった後で、食べていた木の実をじっくり撮影してみました。
果実が熟すに連れて緑色→橙色→赤色→黒色の順で変色するようです。
カラスは熟した液果を丸呑みして未消化の種子を糞と共にどこか離れた場所に排泄しますから、この木の種子散布を助けていることになります。
夏に赤くて丸い実がなる木を私は知らず、対岸から望遠で撮った写真では樹種がよく分かりませんでした。
5日後、現場に戻って樹種を調べます。
鳥に食べられ果実は減っていましたが、対岸に渡って撮った写真と図鑑を見比べると、
『野鳥と木の実ハンドブック』にも「エゾヤマザクラの実」として写真が掲載されていました。
春に花が咲いたらまた写真を撮りに来るつもりです。
【追記】
翌年の5月上旬に花を見に行くと私の予想は外れていて、エゾヤマザクラではありませんでした。
ソメイヨシノよりだいぶ遅れて白いブラシ状の花が咲いていて、ウワミズザクラと判明。
ウワミズザクラの果実は液果ではなく核果なのだそうです。
という訳で、訂正しておきます。
ウワミズザクラ:熟果 |
ウワミズザクラ:熟果 |
ウワミズザクラ:熟果 |
ウワミズザクラ:葉裏 |
ウワミズザクラ:幹(樹皮) |
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