2023年11月中旬〜下旬
シーン0:11/15・午後13:07・晴れ・気温25℃(@0:00〜)
明るい日中に撮れた現場の状況です。
平地の二次林にあるニホンアナグマ(Meles anakuma)の営巣地(セット)を新機種のトレイルカメラ2台で見張っています。
この時期は空き巣ではなく、アナグマが冬ごもりを始めたようです。
秋も深まり、林床は落葉樹の落ち葉に覆われています。
シーン1:11/20・午前4:17・小雨・気温7℃(@0:03〜)
小雨が降る未明にホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が単独でセットに登場しました。
あちこちで落ち葉を嗅ぎ回ってから、アナグマの巣口Rに顔を突っ込んで、何か小さな虫を次々と捕食しています。
1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:04〜)しても、謎の虫の正体は分かりません。
穴居性のカマドウマの幼虫ではないか?と個人的に予想しています。
シーン2:11/20・午前4:20・小雨(@1:40〜)
同一個体のタヌキが少し移動して、アナグマの巣口Lにも立ち寄りました。
落ち葉を鼻面でかき分けて、隠れた虫を探しています。
シーン3:11/21・午後16:56・気温7℃(@2:40〜)日の入り時刻は午後16:27。
翌日も日没後の真っ暗な晩に単独行動のタヌキがまたやって来ました。
雨はもう降っていません。
身震いしてからアナグマの巣口L付近を重点的に調べ、落ち葉に隠れている謎の虫を次々に捕食しています。
捕虫シーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ(@3:40〜)。
目を凝らしてよく見ると、巣口Lからゆっくり這い出ている虫が1匹だけ?写っています。
気温は7℃しかなく、変温動物の虫のとってはかなり冷え込んでいるはずで、動きが鈍いです。(活動限界?)
だからこそ、捕食者にとっては狙い目なのでしょう。
シーン4:11/21・午後16:56(@4:25〜)
タヌキはセットからなかなか立ち去らず、アナグマの巣口Lに長居して虫取りを続けています。
捕虫シーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ(@5:26〜)。
【考察】
タヌキが微小な虫を数匹食べたところで腹の足しにはならないと思うのですが、冬が来る前に貴重なタンパク質を少しでも摂取しておいた個体が生き残れるのかもしれません。
あるいは逆に、この個体は仲間との餌場を巡る競争に負けてしまった弱い個体で、仕方なくこんな物を必死で食べているのかもしれません。
夜の森は暗闇のはずですが、タヌキがどうやって落ち葉に紛れた小さな獲物に狙いを定めているのか、気になります。
逃げる獲物を聴覚や嗅覚で正確に定位できるのでしょうか?
それとも、夜でも薄明かりがあるのかな?
赤外線の暗視映像で見ると、タヌキの目はネコやハクビシンの目ほどギラギラと光りませんが、夜行性ですからタペータム(輝板)は一応あるのだそうです。
この後もトレイルカメラによる定点監視をしつこく続けますが、タヌキがアナグマの巣口RLで虫を捕食したのはこれが最後でした。
秋にタヌキだけでなく色々な野生動物や野鳥が代わる代わるやって来て、謎の虫を全て食べ尽くしたのでしょうか?
気温が更に低くなり、謎の虫(カマドウマの幼虫?)も巣穴の奥に引っ込んで休眠越冬するようになったのかもしれません。
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