2022年7月上旬・午後17:25頃・気温24℃
無人センサーカメラ(トレイルカメラ)で監視している山中の泉に野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)の群れがやって来ました。
この水場でニホンザルを見かけるのは初めてです。
母子を基本単位として、何組も次々に水場を訪れます。
ニホンザルはトレイルカメラの存在を全く意識していません。
シーン1:
母猿♀が対岸から身を乗り出し、水面に口を付けて吸うように水を飲んでいます。
犬のように舌を使ってピチャピチャと音を立てる飲み方ではありません。
子ザルは喉が渇いていないようで、母親から少し離れて待っています。
母親は子ザルを岸に残したまま、さっさと奥の林道へ遊動を始めました。
子ザルは慌てて母親の後を走って追います。
母親におんぶしたり抱っこしてもらわなくても自力で移動できるぐらい、子ザルは順調に発育しています。
右岸に別個体の成獣(♀?)が登場しました。
後ろから子ザルが付いて歩いています。
子ザルが水辺に降りかけたのに、母親が構わず遊動するので慌てて追いかけて行きました。
別の母子が水場には立ち寄らず、奥の林道を左から右へ遊動しています。
この母子は子ザルが母親の腰にしがみついていました(おんぶによる運搬)。
シーン2:
右岸と左岸に別れて2頭の猿が泉の水を飲んでいました。
岸から身を乗り出し、水面に口を付けて喉の乾きを癒やします。
この群れのニホンザルは夏でも基本的に池に入って水浴することはないようです。
左岸に登場した子ザルが飲水中の母親に合流しました。
子ザルも母親の真似をするように並んで水を飲む様子が可愛らしいですね。
次に子ザルが左手を水中に突っ込みました。(@1:10)
もしかすると、左岸の浅瀬に集結している黒いオタマジャクシ(または水生昆虫)を見つけて手掴みで捕食しようと試みたのかもしれません。
関連記事 ▶ 山の泉で育つオタマジャクシの大群をすくって見る
成獣は食わず嫌いなのか、新しい挑戦や遊び(オタマジャクシの掴み取り)をやりませんでした。
横で待っていた母親の背中を飛び越えて子ザルは奥の林道へ元気に走り去りました。
池の水面に波紋が次々に広がっているので、小雨がポツポツ降ってるようです。
(それともアメンボが水面を滑走する動きによる波紋ですかね?)
シーン3:
左岸で1頭が泉の水を飲んでいます。
水を飲み終えたニホンザルはゆっくり歩いて奥の林道に向かいました。
水場から流れ出た水溜まり(林道の轍 )で再び水を飲んだ気がしたのですが、林道に生い茂った雑草に隠れてよく見えません。
シーン4:
辺りが少し薄暗くなってきました。
池の左岸で1頭の母猿が水を飲んでいます。
左から登場した子ザルが母親に合流。
急にカメラの上から土砂が落ちてきたのは、別個体の猿が此岸の崖を降りて来たのでしょう。
子ザルも母親の真似して飲水を試みるものの、口がなかなか水面に届かないようで苦労しています。
子ザルが左手を水に浸しました。
夏でも冷たい湧き水(地下水)なので、暑い夏にはひんやりと気持ち良さそうです。
長いこと水を飲んでいた母猿が左岸を立ち去り、奥の林道へ移動開始。
置いてきぼりにされそうになった子ザルは焦りながらも、どうしても水を飲みたいようです。
右手を伸ばして水に浸しました。(水中から何かを取ろうとした?)
なんとか水面に口を付けて飲めたかな?
母猿の後を慌てて追いかけようとした子ザルが池に落ちました。(@3:09)
すぐに対岸に上陸しようとしたら、バランスを崩して対岸から再び池に転がり落ちてしまいました。
浅い池なので落水しても子ザルは無事です。
元気に走って母猿の後を追いかけて行きました。
子ザルの行動は見ていて飽きません。
左岸に登場した若い個体(赤ん坊よりは年長)が右手で岸の水際から何かを拾い食いしました。(@2:58)
左岸の浅瀬に大群で蠢いているオタマジャクシを捕食したのかと思ったのですが、植物質(水草?)のような気もします。
ニホンザルの飲水行動をこれほど集中的に繰り返し観察できたのは初めてです。
関連記事(3年前の撮影)▶ 用水路内に降りて水を飲み苔を採食するニホンザルの群れ
※ 猿の鳴き交わす声(クーコール♪)や水音が聞き取れるように動画編集時に音声を正規化して音量を上げています。
気温が24℃から28℃まで急上昇したように画面上では表示されますが、気温データの解釈には注意が必要です。
動画を連続で撮影するとカメラが発熱し内部温度が急上昇するのです。
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