2018年1月上旬
街中を流れる川でカラスのように真っ黒なのに、カラスよりも小さな野鳥を見つけました。
カワガラス(Cinclus pallasii)です!
雪の積もった川岸で休んでいます。
小さくても真っ黒な鳥は純白の雪面を背景にするとかなり目立ちます。
カワガラスは川の流れを見つめながら、ときどき尾羽を上下に動かしていました。
辺りをキョロキョロ見回しているのは、岸から撮影している私を警戒しているのかな?
しばらくすると、周囲の雪を何度も食べ始めました。
喉が渇いているのなら、すぐ目の前を流れている川の水を飲めば良いのに、わざわざ体温が下がる雪を食べる行為は理解に苦しみます。
ヒトの場合、雪山登山で雪を食べるのは基本的にご法度です。
夏でもシャーベットを食べ続けると頭が痛くなるでしょう。(アイスクリーム頭痛)
やがてカワガラスは意を決したように、川に飛び込みました!(@0:49)
水温は雪解け水で身を切るように冷たいはずなのに、カワガラスはへっちゃらです。
少し上流にある川中の岩に移動しました。
岩が露出した部分に止まると、先程の雪上よりも保護色になっていて目立ちません。
ときどき目を白黒させているのは、瞬きしたときのまぶた(瞬膜?)が白く見えているのでしょう。
ここでも岩に積もった雪を繰り返し食べました。
なぜ川の流水を飲まずに雪を食べるのでしょう?
かなり大量に雪を食べ続けているので、体温が下がったりお腹を下したりしないのか、心配になります。
カワガラスは繁殖期以外は常に単独行動するらしいです。
水面まで頭を下げると天敵への警戒が疎かになり、雪を食べる方が目線を高く保てるのかな?
(それなら陸上では喉の乾きを我慢して、水中に潜って獲物を探しているついでに水を飲めば良い気がします。)
露出した岩の上から枯草を摘み上げたので巣材集めかと思いきや、すぐに捨てました。
素人なりに勝手な想像を逞しくすると、このカワガラスは早く川に入って採食活動したいのに私が見ている前ではやりたくないのかもしれません。
「邪魔なニンゲンは早くあっち行けよ!」というフラストレーションを紛らわそうとする転移行動や真空行動が「雪食べ行動」になったりして…?
§§ 後日、川の水を飲むカワガラスを観察しました。
※ 望遠レンズを装着したカメラを手持ちで撮影した映像そのままです。
いつもなら動画編集時に必ず手ブレ補正処理をするのですが、今回は絶えず川の流れが写り込んでいるために、副作用で却っておかしな映像になってしまうのです。
せめて一脚を持参すれば良かったですね。
カワガラスと言えば昔、山地の渓流で夏季に一瞬見かけただけで、私にとってはずっと幻の水鳥でした。
こんな街中の中流域で観察できるとは、とても意外でした。
この冬で一番の収穫です♪
餌不足になる厳冬期は中流域まで下って来るのか?と思いながら観察していました。
帰ってからwikipediaでカワガラスの情報を参照すると、確かに
冬期(積雪期)には下流側に生息場所を移動することもある。とのことで、納得しました。
つづく→潜水漁で川虫を捕食するカワガラス(冬の野鳥)
カワガラス(冬の野鳥)@川岸:雪 |
カワガラス(冬の野鳥)@川岸:雪 |
カワガラス(冬の野鳥)@川中岩:雪 |
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