2023年11月下旬
シーン0:11/23・午後12:14・晴れ・気温26℃(@0:00〜)
明るい時間帯にたまたま撮れた現場の様子です。
平地の落葉した二次林でニホンイタチ(Mustela itatsi)の越冬用営巣地をトレイルカメラで見張っています。
シーン1:11/27・午前1:13・気温0℃(@0:04〜)
冷え込む深夜に巣穴Rから勢い良く外に出てきた個体aが巣口Rを見下ろして、巣内の個体bと対峙しています。
アナグマaは巣口Rの縁を前脚で引っ掻いて掘り始めました。
なぜかアクセストレンチを新しい方向に掘り始めたようです。
シーン2:11/27・午前1:20・気温2℃(@1:04〜)
独りで巣外に居るアナグマが、営巣地(セット)の広場で落ち葉の上に座り込みました。
林縁でうつ伏せに寝そべると、前脚で地面を掻き始め、そのまま横臥姿勢になりました。
観察歴の浅い私にはなんとも解釈に苦しむ行動なのですが、掘ったばかりのひんやりした土に触れると気持ち良いのかもしれません。
しかし暑い夏ならともかく、寒い晩秋の深夜にやることではないと思うのですが…?
シーン3:11/27・午前1:20・気温2℃(@1:32〜)
ようやく横臥から起き上がると、新たなアクセストレンチを掘り始めました。
掘り返したばかりの黒土の上に腹這いになりました。
シーン4:11/27・午前1:26(@2:31〜)
巣口Rから外に向かって、なだらかなスロープを作ろうとしています。
作業の合間に身震いしました。
座り込んでしばしの休息。
シーン5:11/27・午前1:32(@3:18〜)
左から急いで巣口Rに戻ってきたアナグマが短い鳴き声を発しました。
※ 鳴き声が聞き取れるように、ここだけ動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
巣穴Rに入りかけたものの、アクセストレンチをまた別方向に掘り始めました。
シーン6:11/27・午前1:36・気温4℃(@4:18〜)
アクセストレンチを掘り続ける個体と、それを巣R内から見守る個体(門衛?)が対照的です。
アナグマの社会(家族群)では分業がしっかり別れているのでしょうか。
穴掘りはヘルパー♂の担当なのかな?
体型や顔つきは確かに♂っぽいのですが、越冬前で丸々と太っているために、分かりにくいです。
巣内で見守る個体の顔つきは♀っぽいのですが、顔馴染みの母親♀(右目<左目)ではありません。(@4:26)
穴掘り作業を途中で交代することはありませんでした。
シーン7:11/28・午前7:28・気温3℃(@5:19〜)日の出時刻は午前6:29
2日後の明るい朝にたまたま撮れたセット(営巣地)の様子を最後にお見せします。
晩秋の林床は落ち葉に覆い尽くされているのですが、巣口Rの周囲だけが掘り返されて、黒土が露出しています。
【考察】
アナグマのアクセストレンチというのは本来、巣穴の奥から掘り出した土砂を外に捨てる際に自然に形成されるスロープや溝のことです。
今回はトンネル(巣穴)を深く掘る土木工事はしないで、表土を耕すようにアクセストレンチの拡張整備だけに専念していました。
巣口Rからアクセストレンチを放射状に(四方八方に)伸ばして掘りました。
巣材(寝床)として使う落ち葉の搬入に続いて、これから深い根雪が積もる前の冬越し準備だと思うのですけど、一体どういう意味があるのか、私にはさっぱり分かりません。
我々ヒトが野営(キャンプ)する際には、テントを張ってから四方に排水用の溝を掘るのが鉄則です。
それに対して、アナグマのアクセストレンチが排水を考えて掘られているとは思えません。
巣口付近が深いすり鉢状になると、大雨が降ったときや春の雪解けで巣内に浸水するのではないか?(まるで城の水攻め)と老婆心ながら心配になります。
巣口付近を予め整地しておかないと、厳冬期の吹雪が吹き荒れる荒天時に変な吹き溜まりができてしまうのかもしれません。
タヌキやテン、イタチなどの部外者がセットを訪問することがあまりにも多いので、アナグマが落ち着いて越冬できるように、巣口付近の表土を掘り返してマーキングの匂いを消していた、という可能性はどうでしょう?
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