2023年8月中旬
スギ防風林でニホンアナグマ(Meles anakuma)専用の溜め糞場stmpを自動センサーカメラで見張っていると、ときどきホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)がやって来ます。
シーン0:8/14・午後14:48(@0:00〜)
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。
画面左下隅に朽ち果てた切株があります。
切株の少し左に古い手押し車(猫車)が捨てられたまま朽ち果て、錆びた金属のフレームだけが残っています。
そのフレームのすぐ左に黒々としたアナグマの下痢便が写っています。
シーン1:8/15・午前1:38(@0:02〜)
深夜に、おそらく幼獣と思われる3頭のタヌキが写りました。
右奥で先頭個体aが林床をうろついています。
後続のタヌキbが手前にあるアナグマの溜め糞場stmpで匂いを嗅ぎ回っています。
先行するaの後を追うようにbも右上へ向かいました。
しばらくすると、手前から別個体cが登場し、仲間の後を追いかけます。
シーン2:8/15・午前4:48(@0:37〜)日の出時刻は午前4:51。
約3時間後の日の出直前に、右から来たタヌキがスギ林を左上奥へ立ち去りました。
今回はアナグマ専用の溜め糞場stmpには立ち寄りませんでした。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
【考察】
この溜め糞場stmpは「アナグマ専用」です。
タヌキが通りかかっても、匂いを嗅いで調べるだけで、そこに対抗して排便することは決してありません。
実はタヌキ専用の溜め糞場wbcがここから約5m離れた地点にあるのです。
タヌキとアナグマという「同じ穴の狢 )」は、排便するエリアを大まかに共有しているものの、実際の溜め糞場は種別にきっちり使い分けています。
ホンドタヌキもニホンアナグマも幼獣がだいぶ大きく育ちましたが、たとえ幼獣であっても溜め糞を使い分けるエチケットは守っています。
親から教えられたのか、それとも生まれつきの本能行動なのでしょうか?
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