2023年4月中旬
自動センサーカメラを設置してみると、ニホンアナグマ(Meles anakuma)が連日写りました。
シーン0:4/14・午後16:23・気温24℃・(@0:00〜)
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。
画面の中央に黒々とこんもり溜まっているのがタヌキの糞塊です。
右奥に落葉灌木の雑木林が広がっていますが、カメラの背後はスギの防風林になっていますし、林床にはスギの落葉・落枝が敷き詰められています。
シーン1:4/15・午前2:08・気温7℃・(@0:05〜)
深夜に右から登場したアナグマが、地面の匂いを嗅ぎながら歩いて来ました。
この個体はたぶん♀ですね。
溜め糞wbcの匂いを嗅いでから、その右横で腰を落としスギの落ち葉に尻を擦り付けました。
この行動はおそらくスクワットマーキングで、肛門の臭腺で縄張りを匂い付けしたようです。
獣道に沿って左下に立ち去りました。
シーン2:4/16・午後21:46・気温8℃・(@0:36〜)
翌日は晩に左からアナグマが登場。
この個体はたぶん♂ですね。
タヌキの溜め糞wbcの横を素通りして(匂いも嗅がず)右へ立ち去りました。
スクワットマーキングもやりませんでした。
シーン3:4/17・午後23:23・気温4℃・(@0:49〜)
翌日は深夜に左からノソノソと歩いて登場。
タヌキ溜め糞wbcの横を素通りして、右へ。
途中で立ち止まったものの、スクワットマーキングはしてないと思います。
(手前に生えた灌木が邪魔でよく見えず。)
シーン4:4/18・午前2:33・気温4℃・(@1:09〜)
3時間10分後の未明に、今度は右から登場。
同一個体が戻って来たのかな?
タヌキ溜め糞wbcのすぐ手前を素通りして、左に立ち去りました。
昨年まで里山のスギ林道で観察していた溜め糞場sでは、タヌキとアナグマが互いに張り合うように近くで排便していました。
しかし、ここでは事情が違うようで、 アナグマは排便しないで立ち去りました。
実は数ヶ月後に判明するのですが、タヌキの溜め糞wbcの近くに(この映像ではトレイルカメラの背後に約3m)アナグマ専用の溜め糞stmpがありました。
観察事例がまだ少ないのですけど(n=2)、私のフィールドでアナグマとタヌキが共存している里山環境では、2種が溜め糞エリアを共有してます(その中では別々に溜め糞を作る)。
アナグマやタヌキ関連の書籍でそのような排泄習性に関する記述がなかったので、興味深く観察を続けます。
特にアナグマは巣穴の近くにトイレを作ると書いてあったのに、私のフィールドでは今のところ当てはまりません。
0 件のコメント:
コメントを投稿