シーン1:2022年7月中旬・午後17:40頃・ 晴れ
郊外の公道に面したブロック塀にフタモンアシナガバチ(Polistes chinensis antennalis)の巣を見つけました。
南向きのブロック塀の上縁の庇の下から、大きく発達した巣盤が吊り下げられています。
巣盤の下面と上面に♀が1匹ずつ居ました。
どちらかが創設女王と思われます。
他の多数のワーカー♀は外役に出かけているのでしょう。
個々の育房をチェックすると、老熟幼虫が育っている育房が1室あります。
他には白い繭キャップが破れた跡が残っている育房があります。
私がカメラを近づけて接写すると、在巣の蜂が警戒姿勢を取りました。
12日後の夕方に現場を通りかかると、意外にもフタモンアシナガバチの巣は駆除されておらず無事でした。
巣盤の中央部の育房が少し食いちぎられているのは、ヒメスズメバチの仕業かな?
白い繭キャップが破られて成虫が羽化した跡と、無傷の繭キャップも1つ見えます。
多くのワーカー♀が外役に出かけている間、巣盤の下面で3匹の成虫♀が留守番しています。
翅を半開きにして震わせる威嚇姿勢ではありませんでした。
在巣の蜂のどの個体が創設女王なのか、短時間の観察では不明です。
やがて1匹の蜂が巣盤からブロック塀を伝って降りてきました。
軽くホバリングして警戒しましたが、巣を守るために私に襲いかかったり毒針で刺したりすることはありませんでした。
更に10日後の8月上旬に営巣地を再訪すると、 巣盤が激しく破損していました。
アシナガバチの天敵であるヒメスズメバチに襲われて巣が食いちぎられ壊滅したようです。
コロニーは逃去して空き巣になっていました。
非力なアシナガバチはヒメスズメバチ♀に必死で反撃して巣を守ることはなく、さっさと逃去してしまいます。
新天地で新たに営巣する例をいつか観察したいものです。
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