2015年6月上旬
▼前回の記事水溜りの水を飲むムクドリとカワラヒワの群れ♪(野鳥)
水溜りで水を飲んだり水浴したりしているムクドリ(Sturnus cineraceus)の群れを撮っていると、意外なシーンが観察できました。
どうやら羽根の色が薄いのが巣立ち雛のようで、ときどき親鳥が飛来して給餌しています。
巣立ち雛は鳴きながら羽ばたき、餌をねだります。
映像冒頭では、右手のヨシ原の近くで地上採食している成鳥の近くに巣立ち雛が駆け寄り、餌をねだっています。
(このときは実の親子ではなかったのか、給餌を受けていません。)
そこへ別の親鳥が芋虫を咥えて舞い降りました。(画面左下@0:38)
左手から来た巣立ち雛が餌をねだり給餌しました。
親鳥はすぐに飛び去りました。
この水溜りの横は湿地帯で、ヨシ原が広がっています。
もしかすると、この周辺は巣立ち雛の共同保育園(隠れ家)なのかもしれません。
危険が迫ればいつでもヨシ原に逃げ込めますし、自力で採餌する練習もできます。
巣立ち雛の群れの中で親鳥は給餌すべき我が子を鳴き声で見分けているのですかね?
ムクドリでも自分では繁殖せずに他個体の繁殖を助けるヘルパーの存在が知られているそうです。(参考サイト)
ありふれた鳥ですけど、個体識別した上でじっくり観察できたら楽しそうです。
この日は他にも虫を咥えて飛び回るムクドリ(親鳥)の姿を湿地帯の上空でよく見かけました。
巣が近くにあるのかもしれませんが、見つけられませんでした。
『ムクドリの子育て日記』p39によれば、
巣立ったばかりのヒナたちは、親鳥といっしょに、エサがあって安全な場所に行く。しばらくのあいだは、親からエサをもらう。そして、だんだんと自分でエサをとることをおぼえていき、6月末から7月には、ひとりだちする(若鳥は、親にくらべて羽の色がうすいが、秋には、成鳥と同じ色になる)。『ムクドリ (カラー版自然と科学50)』p16-20によると、
- ヒナは、親鳥よりあわい羽の色をしています。
- 巣だちごしばらく、たべものは自分でとらないで、親鳥がはこんでくるのをまっている。
- 巣立ちした若鳥たちは、食べ物をくわえた親鳥をみると、まだひよわな翼を一生懸命ふるわせて、我先にもらおうと競争する。
- ヒナの巣立ちは孵化から3週間後(約22日後)、巣作りから約40日後。
- 若鳥がひとりだちするのにさらに何日かかるかは、よくわかっていない。
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