2013/01/21

タヌキの溜め糞に集まるキイロスズメバチ♀



2012年10月中旬

里山の尾根道に残されたタヌキの溜め糞にキイロスズメバチ(Vespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が数匹来ていました。
スズメバチが蝶のように獣糞を直接舐めてミネラル補給するという話は聞いたことがないので、おそらく獣糞に集まる甲虫(センチコガネなどの糞虫)やハエを狩るのが目的だと思います。
低空飛行で飛び回り獲物を探索したり身繕いするだけで、残念ながら実際に獲物を狩るシーンは観察できませんでした。
敏捷なキンバエを狩るのは難しくてもベッコウバエぐらいならスズメバチにも捕まえられそうな気がします。(※追記参照)

(映像にベッコウバエは映っていませんが、私が近づいたので溜め糞から逃げました。)

溜め糞で2匹のキイロスズメバチが出会うと、弾かれたように別れただけで喧嘩にはなりませんでした。
餌場(狩り場)の占有行動を示さなかったのは同じ巣から来た仲間の蜂だからでしょうか。
その癖にアリが近づくと煩そうに追い散らすことがあります。



【追記】
松浦誠『社会性ハチの不思議な社会』によれば、

キイロスズメバチは日本のスズメバチ属のなかでは体は最小である。(中略)他種にくらべて俊敏性に富んでいるので、迅速な飛翔力をもったハエ、アブなどを空中でつかまえる特技をもっている。 (p162より引用)




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