前回の記事:▶ タヌキの溜め糞を崩し、後ろ向きに転がして巣穴に運ぶセンチコガネ
2022年9月中旬・午後12:05〜12:25・晴れ・気温30℃
その仕事ぶりをタイムラプスで記録したかったのですが、あいにくこの日は三脚を持参していませんでした。
仕方がないので、カメラを地面に置いてローアングルで微速度撮影することにします。
適当な小石をカメラの下に敷いて少し斜めに固定し、センチコガネの巣口に狙いを定めます。
10倍速の早回し映像をご覧ください。
タヌキの糞塊を少しずつ糞玉にして巣穴に搬入するためにセンチコガネは何度も往復しています。
巣内でセンチコガネが移動するとスギの落葉がモコモコと上下動するので、深い巣穴というよりも浅い隠れ家なのかもしれません。
後半になるとセンチコガネは巣口を中から糞玉で塞ぎました。
1日分の充分な食料(獣糞)を溜め込んで(貯食)満足したのでしょう。
撮影後に糞虫を採集して性別を調べるつもりだったのに、後半になるとセンチコガネは巣穴に篭もって外に出て来なくなってしまいました。
私の殺気を感じて隠れた可能性もありますが、時間帯が午後になると貯食活動を停止して巣内に籠もり、幼虫のために糞玉を加工したり自分の食事に専念したりするのでしょう。
糞虫の巣穴を発掘調査するにはミニスコップも必要ですね。
センチコガネが勤勉に働いている間、キンバエの仲間やキバネクロバエ?など多数のハエもタヌキの溜め糞を吸汁しに群がっていました。
更に、そのハエ類を狩って捕食しようとサビハネカクシ(Ontholestes gracilis)やアカバトガリオオズハネカクシ(旧名アカバハネカクシ;Platydracus brevicornis)が溜め糞上をうろついて虎視眈々と獲物を待ち伏せしています。
白っぽいザトウムシの一種がタヌキの溜め糞を何度か横切りました。
溜め糞場そのものには特に用が無いようで、素通りしただけです。
カマドウマの一種も溜め糞を通過しました。
他には多数のアリも徘徊しています。
余談ですが、溜め糞場で私が長撮りしている間、周囲の森から何か硬い物をガリガリ齧る音が延々と響き渡り、気になりました。
残念ながらカメラの仕様で微速度撮影では音声が録音されません。 (無音)
現場から少し離れた斜面(スギ植林地の端)に自生するオニグルミの木で野生動物が堅果(クルミの実、落果?)を齧る音だろうと想像がつきます。
もし万一イノシシやクマだとニアミスが怖いので、こっそり様子を見に行くのは自重しました。
後になって思えば、リスの仕業だったのかもしれません。
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