2023年6月下旬・午後12:45頃・くもり
スギ防風林で朽ちた切株の横に残されたニホンアナグマ(Meles anakuma)の溜め糞場を定点観察しています。
鬱蒼としたスギ植林地の林床は、昼間でもかなり薄暗くなっています。
黒い軟便が溜まった新鮮な糞塊にサビハネカクシ(Ontholestes gracilis)が2匹乗っていて、獲物を待ち伏せしていました。
尻尾を少し持ち上げてゆっくり回す行動が気になります。
猫が獲物を狩ろうとする前の興奮した心理状態を表す仕草を連想しました。
やがて、1匹のサビハネカクシが溜め糞から吸汁していたキンバエの仲間(種名不詳)に斜め後ろから忍び寄りました。
しかし狩りは失敗に終わり、キンバエは素早く飛んで逃げ糞塊上の落枝に着陸し直しました。
クロボシヒラタシデムシ(Oiceoptoma nigropunctatum)の幼虫やエンマムシの仲間の成虫(種名不詳)も溜め糞上を徘徊したり潜り込んだりしているのですが、固い鎧で身を固めた甲虫類にサビハネカクシが襲いかかることはありません。
溜め糞場で肉食性のハネカクシ類が狩りに成功する瞬間を動画に撮るのが今季の目標です。
失敗続きでもめげずに地道に動画を撮り続けるしかありません。
動画を撮影中に画面を黄色っぽい昆虫が低空かつ高速で飛び回っています。
ようやく溜め糞の横の下草に止まったので接写してみると、キイロコウカアブ(Ptecticus aurifer)でした。
性別の見分け方を知らないのですけど、交尾相手のキイロコウカアブ♀が吸汁・産卵のため溜め糞場に飛来するのを待ち伏せしている♂なのでしょうか?
アナグマの溜め糞に隣接するスギの落ち葉に微小なアリ(種名不詳)が群がっていました。
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