2022年8月中旬〜下旬
里山のスギ林道の溜め糞場sに通うホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)「フサ尾」の記録です。
個体識別が未熟な私はタヌキの尻尾が折れ曲がっているか否かで見分けているだけなので、「フサ尾」が実は複数個体である可能性もあります。
シーン1:8/13・午前00:35・気温25℃
動画冒頭から右を向いて排便中でした。
林道を右へそそくさと立ち去ると、溜め糞場には立派な固形糞が残されていました。
この個体は「垂れ尾」ではなく、尻尾がフサフサした「フサ尾」です。
シーン2:8/15・午後21:41・気温24℃ (@0:33〜)
2日前の糞塊は糞虫によって地中に埋められたり分解されたりして、既に跡形もなく無くなっていました。
林道を右から登場した「フサ尾」が地面の匂いを嗅ぎながら溜め糞場sに近づくと、前脚でひょいと飛び越えて跨ぎました。
そのまま左を向いて脱糞。
健康な固形糞をモリモリと排泄すると、林道を左へ勢い良く駆けて行きました。
シーン3:8/20・午前1:31・気温20℃ (@1:04〜)
5日後。
「フサ尾」がいつものように頭を下げて地面の匂いを嗅ぎながら右から歩いて来ました。
アナグマがスクワットマーキングした下草の匂いを嗅いでいます。
次にタヌキ「フサ尾」はアナグマが残した溜め糞を見つけると、少し匂いを嗅いだだけで迂回しました。
画面中央にある自分たちタヌキの溜め糞場(糞虫が処理した後)に跨ると、カメラを見上げながら排便しました。
脱糞時にはフサフサした尻尾を後ろに伸ばして、便が付かないようにしています。
ここでカメラが一旦録画終了してしまいました。
20秒後にトレイルカメラが再起動して録画を再開したときには、排便を済ませたタヌキが右に引き返して行くところでした。
溜め糞場sには新鮮な糞が残されています。
今回タヌキがアナグマの匂い(溜め糞およびマーキング)を嗅覚で認識したことは間違いありません。
しかし、それに対抗するように自分の糞で覆い隠したり匂い付けするような行動は全く見られませんでした。
アナグマとタヌキは少しだけ離れた位置に別々の溜め糞を作り、そこで行儀良く排便します。
互いに干渉しないという紳士協定を結んでいるようです。
ともに夜行性ですが、溜め糞場に現れる時刻は厳密に決まっている訳ではありません。
もしタヌキとアナグマが暗闇の溜め糞場で鉢合わせしたらどうするのでしょう?
小競り合いや追い払う行動(占有行動)があるのでしょうか?
もしも溜め糞場だけでなく営巣地も共有していたら「同じ穴の狢 」が証明されて最高に面白いのですが、まずは巣穴をどうやって見つけるか考えないといけません。
シーン4:8/23・午前2:12・気温22℃ (@2:10〜)
3日後も「フサ尾」が右から登場。
画面中央にあるタヌキの溜め糞sに跨がると、カメラを見上げながら排便。
すっきりしたフサ尾は林道を右に戻って行きました。
この溜め糞場sはタヌキの縄張りの境界線なのでしょう。
なんとか巣穴の位置を突き止めたいものです。
0 件のコメント:
コメントを投稿