2021年10月上旬・午後15:15頃・くもり
コシアブラの葉の表面を徘徊するカクモンヒトリ(Lemyra inaequalis inaequalis)若齢幼虫を動画に撮っていると、面白い行動がたまたま記録されていました。
前回の記事:▶ コシアブラ幼木の葉に群がるカクモンヒトリ(蛾)の若齢幼虫
おそらく隣の別個体が残したと思われる糞を見つけると、それを抱えて葉の外にポイと捨てたのです。(@0:35)
黒い糞を短い胸脚で抱えたというよりも、口で咥えて捨てたように見えました。
集団で食べている植樹植物を衛生的に保つだけでなく、寄生蜂や狩蜂などの天敵を糞の匂いで誘引しないために進化した行動でしょう。
そもそも、それぞれの幼虫は排便する際に糞が食草の外に落ちるような体勢になるはずですが、たまに失敗してもお互いに糞を掃除するようです。
この行動は利他的のように見えて、実は天敵から我が身を守るための利己的な行動だからこそ、進化してきたのでしょう。
カクモンヒトリは幼虫越冬らしい。
幼虫の段階では近縁種クロバネヒトリと酷似しているので成虫まで飼育したかったのですが、この時期は忙しくて世話する手が回らず、諦めました。
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