2024年6月中旬
シーン1:6/13・午後14:03・晴れ・気温30℃(@0:00〜)
平地の二次林にあるニホンアナグマの旧営巣地(セット)に来たニホンカモシカ(Capricornis crispus)が、突っ立ったままアナグマの巣口Lを見下ろし、その場から動こうとしません。
かと言って、あまり警戒しているようにも見えません。
「カモシカの寒立ち」というマタギ(東北地方の猟師)の用語があり、カモシカが冬季に山地の高いところで長時間雪中に立ちつくす様を表しています。
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初夏の季節に林内でぼーっと立ち尽くしているのは、暑さにへばっているのでしょうか?
横顔しか見えませんが、鼻面の黒い領域に白い線が走っています。
個体識別に使える特徴なら嬉しいのですが。
シーン2:6/13・午後19:20・気温26℃(@0:26〜)
同じ日の晩に、画面の右端で長々と座位休息していたカモシカが立ち上がったまま動こうとしません。
後足しか見えないので、もしかしたら灌木の葉を採食しているのかもしれません。
シーン3:6/14・午後12:30・晴れ・気温30℃(@0:39〜)
翌日も同一個体と思われるカモシカが、アナグマの巣口Rを向いて座り込んでいます。
うつらうつらと居眠り(昼寝)をしているようです。
頭が左にガクッと大きく傾いた拍子に目が覚め、立ち上がりました。
結局、カモシカの反芻行動は録画されていませんでした。
右へ少し移動しただけで、立ち止まりました。
地面の匂いを嗅いでから、また少し右へ前進。
前日の晩と同じ地点で長時間佇んでいます。
その辺りに自生しているマルバゴマギ灌木の葉にカモシカの採食痕があるかどうか、現場検証すべきでしたね。
シーン4:6/14・午後12:31・晴れ(@1:28〜)
セットの右端で立っていたカモシカは、やがてその場に再び座り込んでしまいました。
昼間は暑くて動きたくないのか、それとも体調が悪いのかもしれません。
シーン5:6/14・午後13:10・晴れ(@1:56〜)
約40分後、カモシカが立ち上がった動きに反応して、監視カメラが起動しました。
しかしその場に突っ立ったまま、しばらく動きません。
最後に再び座り込んだどころで、録画が打ち切られました。
【考察】
このニホンカモシカ個体にとって、アナグマの旧営巣地が安心してリラックスできるお気に入りの休息場所になったようです。
立ったり座ったりを繰り返して、ひたすら休息を取っています。
長時間突っ立っている間に、カモシカは一度も排泄行動をしませんでした。
ちゃんと食事をしているのか心配になります。
やはり呼吸器系の疾患(ときどき空咳と呼吸困難の症状)で体調が悪いのでしょうか?
もちろん、素人には病気だと決めつけられません。
こうした怠惰で平和な暮らしが、初夏のカモシカにとって普通の日常なのかもしれません。
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