2024年5月上旬・午前2:35頃・気温15℃
平地の二次林で死んだアナグマの旧営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っていると、深夜未明にホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が単独で日課のパトロールにやって来ました。
地面の匂いを慎重に嗅ぎながらうろついています。
そこへコウモリ(種名不詳)が1匹、飛来しました。
セットの上空を飛び回るコウモリをタヌキが不思議そうに見上げています。
これは赤外線による暗視動画で、実際は真っ暗であることを思い出してください。
この日の月齢は27.4で、ほぼ新月の状態でした。
夜行性で目にタペータムをもつタヌキも、月明かりがない状態では見えません。
コウモリが発する超音波をタヌキが聞き取れるでしょうか?
Perplexity AIに相談してみました。
タヌキの可聴域を実験的に測定した研究結果はないようですが、近縁のイヌ(可聴域の上限が60kHz)やキツネ(40kHz)と同程度と推定されているそうです。
コウモリは主に20kHz~100kHzの超音波(エコーロケーション・コール)を飛びながら発しています。
したがって、今回のタヌキはコウモリの発する超音波ではなく、可聴域のかすかな羽音で気づいたのだろうと推察できます。
コウモリとタヌキのニアミスは初見です。
そもそも、この地点で監視カメラにコウモリが写ったのも初めてです。
夜の二次林で夜蛾も飛び回っていたのに、コウモリが空中で獲物を狩るシーンは撮れませんでした。
その後、タヌキはいつものように巣穴Lの入口に顔を突っ込んで中の匂いを嗅いでいました。
巣穴Lの奥で死んでいる「いざりタヌキ」の死臭が気になるようですが、今回も中に入ろうとはしません。
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