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2025/05/14

シバザクラの花蜜を吸い飛び回るツマグロヒョウモン♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年5月上旬・午後12:50頃・晴れ 

郊外で道端の花壇に咲いたシバザクラ(芝桜)の群落にツマグロヒョウモン♀(Argyreus hyperbius)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 

ツマグロヒョウモン♀は、翅を開閉しながら口吻を伸ばしてピンクのシバザクラの花から吸蜜しています。 
羽化直後なのか、翅は無傷できれいな状態でした。 
強い春風に吹かれて、翅が煽られています。 
この花壇では、同じシバザクラでもピンクの花と白い花の品種が並んで咲いていたのですが、ツマグロヒョウモン♀は白い花には訪れませんでした。 
雨不足なのか、芝桜の花の多くは萎れかけています。 

ツマグロヒョウモン♀は、シバザクラの隣接する花には歩いて移動することが多いです。 
少し飛んで、群落内で次の花に移動することもあります。 
花から飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:09〜) 

次の花に着地した後で、開閉しながら翅を複雑に動かしたのが気になりました。(@2:20〜) 
その奇妙な翅の動きを言葉で記述するのは難しいのですが、4枚の翅を独立に動かし、背側⇔腹側に開閉しながら前後方向にも小刻みに動かしていました。 
しばらくすると、通常の単純な開閉運動に戻りました。 
交尾相手の♂に見つけてもらえるように翅を扇いでアピールしたのかな?と私は勝手に妄想しました。 
素人目には、いかにも異性を誘惑するような誘っているような翅の動きでした。 
このとき♂を誘引する性フェロモンを放出していたのなら理解しやすいのですが、腹端にヘアペンシルのような構造は見られませんでした。 
ネットで調べても、ツマグロヒョウモンの♀がそのような求愛ディスプレイ(求愛誇示)をするという事実も、♀が性フェロモンを分泌するとの報告もありません。 
ヒョウモンチョウの仲間では♂の翅に黒い性斑(性標)があり、性フェロモンの分泌器官になっています。
ツマグロヒョウモン♂でも同じく性標があります。
したがって、♀が性フェロモンをもつとは考えにくいですね。








そもそも、5月にツマグロヒョウモンを見たのは初めてです。 
これまでは8月が初見日だったので、大幅に更新されたことになります。 
深刻な地球温暖化が進行するとともに、ツマグロヒョウモンの分布も着実に北上しているようです。 
当地は多雪地帯(寒冷な雪国)ですが、2024年は異常な暖冬だったので、暖地性のツマグロヒョウモンが遂に越冬できたのでしょうか? 
園芸パンジーの苗と一緒にツマグロヒョウモンの幼虫や蛹が暖地から運ばれて、当地で羽化した可能性も考えられます。 
(ツマグロヒョウモンの越冬態は幼虫です。)





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