2023年4月上旬〜中旬
里山のスギ植林地に残されたカモシカの溜め糞場srを見張っているセンサーカメラにニホンノウサギ(Lepus brachyurus angustidens)が写りました。
シーン0:4/3・午後12:00・気温19℃
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。
スギの根元から雪解けが進行したものの、奥の斜面には未だ残雪が広がっています。
シーン1:4/5・午前3:42・気温4℃(@0:05〜)
深夜未明に白い冬毛のノウサギが奥の山腹を左から右にトラバースするように駆け抜けました。
雪崩で埋もれた渓谷の上流部へ向かっています。
いつになったら夏毛に生え変わるのでしょう?
シーン2:4/11・午前3:14・気温6℃・(@0:15〜)
画面右下隅の赤い矢印に注目してください。
6日後の未明に、夏毛のノウサギが立ち去る後ろ姿がちらっと写りました。
一瞬の登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:24〜)
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。
2回登場したニホンノウサギが同一個体とは限りませんが、6日間で冬毛から夏毛へと換毛したようです。
残雪が溶けても真っ白な冬毛のままだと捕食者に対してむしろ目立ってしまい、命の危険があります。
ノウサギが換毛する生理的メカニズムはどうなっているのでしょう?
気温や日照時間でホルモンバランスが変化して毛が季節的に生え変わるのでしょうか?
地球温暖化が急激に進行すると、春の雪解けが早くなるのにノウサギの換毛が間に合わなくなり、絶滅の危機に瀕するかもしれません。
それとも、対応できない個体が自然淘汰されるだけで、何かしらの進化を遂げるかもしれません。
例えば、手っ取り早く垂直分布を変える(冬毛の間は雪の多い高山地帯に移動する)ことが予想されます。
0 件のコメント:
コメントを投稿