2023年8月中旬
遊びたい盛りのニホンアナグマ(Meles anakuma)幼獣が昼夜を問わず二次林内の旧営巣地(セット)を走り回るシーンをまとめました。
シーン0:8/14・午後13:51・晴れ(@0:00〜)
シーン1:8/14・午後14:13(@0:03〜)
明るい時間帯にたまたま撮れた現場の状況です。
シーン2:8/17・午前11:56・晴れ・気温33℃(@0:08〜)
左から走ってきたアナグマ幼獣が巣口Lで立ち止まり、少し引き返して身震いしてから再び巣穴Lに入りました。
遊び相手が追って来ないので、独り遊び(空想上の敵と追いかけっこごっこ)をしているようです。
やがて勢い良く出巣Lすると、左へ駆け去りました。
シーン3:8/17・午後12:02・晴れ(@0:34〜)
約5分後に、アナグマの幼獣2頭が旧営巣地(セット)に来ていました。
幼獣aは右奥の林縁に座って、体の痒い部位を掻いています。
巣口Rから外に出てきた幼獣bはaに向かって突進してから、手前で立ち止まり、上下に飛び跳ねて挑発します。
遊ぼうよ!と誘っているのでしょう。
幼獣2頭は唸り声を上げて、もつれあうように巣穴Rの中に転がり込みました。
その後は外に出て来る様子がなぜか記録されていませんでした。
シーン4:8/19・午後19:58・気温27℃(@0:46〜)
2日後の晩にも独り遊びするアナグマ幼獣が現れました。
巣口Lをピョンと飛び越えると、獣道を右奥へ走り去ります。
立木の手前で立ち止まって腰を落とし、スクワットマーキングしたようです。
引き返してきて広場を右往左往走り回っています。
戻ってきたアナグマ幼獣が、巣口Lの手前で腰を下ろしました。
ただ座り込んだだけで、尻を地面に擦り付ける動きをしていません。
幼獣による未熟なスクワットマーキング行動なのでしょうか?
また左へ元気に駆けて行きました。
シーン5:8/19・午後19:58・気温27℃(@1:20〜)
別アングルに設置した旧機種のトレイルカメラで続きが撮れていました。
対面のミズキ立木に固定した新機種トレイルカメラの赤外線LEDが煌々と点灯しているのが見えます。
奥の二次林から広場に走って来たアナグマ幼獣が、少し立ち止まってから左へ向かいました。
左から駆け戻ってきた幼獣が暗闇で林冠から垂れ下がる蔓植物に頭からぶつかり、つながっている枝葉が激しく揺れました。
2アングルの監視映像を見ても遊び相手は写っていませんから、やはり独り遊びではしゃぎ回っていたようです。
【考察】
ニホンアナグマ幼獣の個体識別どころか性別も見分けられませんが、兄弟姉妹で遊ぶのが好きな幼獣3頭と、独り遊びが好きな幼獣1頭に別れているような気がしてなりません。
まれに幼獣4頭が一緒に行動しているシーンが撮れますから、1頭だけ仲間外れにされているとは思えません。
好きで独り遊びしているのでしょう。
この二次林で監視カメラの数をもっと増やして格子状に密に配置すれば、走り回るアナグマ幼獣の動向が詳しく掴めてくるかもしれません。
それには莫大な資金と(動画をチェックするための)時間が必要です。
私が本当にやりたいのは、各個体に小型のGPSやGoProカメラを装着して位置座標を刻々と記録することです(バイオロギング)。
そうすれば、日々の行動圏や引越し先の巣穴の位置もたちどころに判明するでしょう。
首輪の色などで個体標識も可能です。
しかし、罠を使って安全に一時捕獲したり麻酔したりする必要があるため、素人には手が出せません。
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