2023年9月上旬
シーン1:9/7・午後17:35(@0:00〜)
未だ明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。
定点観察して初めて分かったのですが、夏でも林床が新しい落ち葉で覆われています。
(二次林で落葉するのは秋、という先入観に囚われていました。)
トレイルカメラの動画でも、ときどき落ち葉がハラリと舞い散る様子が撮れています。
この二次林は枝葉が充分に生い茂っているため(林冠の閉鎖)、日光を巡る競争に負けた葉はどんどん落としてコストカットするのでしょう。
晴れた日に林床に落ちる木漏れ日が小さいことで、林冠の閉鎖状況が見上げなくても分かります。
シーン2:9/7・午前6:10(@0:04〜)
早朝から真っ黒な小鳥がアナグマ旧営巣地の巣口Rに来ていました。
腹面が白く、どうやらクロツグミ♂(Turdus cardis)のようです。
樹冠から垂れ下がっている蔓に一瞬だけ跳び乗りました。
手前に転がっている朽木の横をピョンピョン跳ねるように通り過ぎました。(ホッピング)
画面右下の林床で、クロツグミ♂は落ち葉を嘴で素早く左右に払い除け、隠れている虫を探しています。(@0:20〜)
最後は右に飛び去りました。
この二次林でクロツグミが生息しているとは知りませんでした。
現地入りした際におそらく♂がさえずる美声を聞いていたはずですが、私はまだ鳴き声を聞いただけで「クロツグミが居る!」と判断できませんでした。
春に近くで見つけた大量の黒い羽毛は、クロツグミが猛禽に狩られた痕跡だったかもしれない、と謎がひとつ解けました。
関連記事(5ヶ月前の撮影)▶ 捕食されたクロツグミ♂?の羽毛が散乱するスギ林【野鳥のフィールドサイン】
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
【考察】
ニホンアナグマ(Meles anakuma)の家族が営巣していた時期には、母親♀が幼獣の巣材(寝床)として落ち葉を定期的かつ大量に掻き集めていました。
アナグマ一家が転出した(6月中旬)後は巣材集め(落ち葉掻き)する者が居なくなったので、林床に落ち葉が大量に散乱しているのです。
その結果、落ち葉の下に隠れている虫が増え、それを狙ってクロツグミが来るようになったのでしょう。
「風が吹けば桶屋が儲かる」 みたいな話ですが、クロツグミが撮れるようになった理由が一応説明できます。
「アナグマが引っ越せば落ち葉めくりをする鳥が儲かる」
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