2023年8月上旬
ニホンアナグマ(Meles anakuma)の母子が明るい日中から再び旧営巣地に戻ってきました。
今回は珍しく幼獣4頭が勢揃いして仲良くはしゃぎ回っています。
(独り遊びが好きな個体が1頭いるのです。)
真夏の昼の二次林内には蝉しぐれが響いています。
母親は幼獣の遊びに付き合うことはありません。
シーン1:8/6・午後12:01・晴れ・気温32℃(@0:00〜)
冒頭で幼獣2頭が相次いで巣穴Lに素早く潜り込みました。
右上奥の獣道から別の幼獣2頭が追いかけっこや格闘遊びをしながら向かって来ます。
地上の騒ぎを聞きつけたのか、1頭の幼獣が巣口Lから外に顔を出しました。
獣道でくんずほぐれつしていた幼獣の1頭が走って入巣Lすると、もう1頭も追いかけてきました。
巣口Lで対面すると、口を開けました。
相手に歯を見せつけて牽制するというよりも互いに軽く甘噛みしているようですが、威嚇の鳴き声は聞き取れません。
シーン2:8/6・午後12:02・晴れ・(@1:00〜)
2頭の幼獣aとbが巣口Lで激しい格闘遊びを続けています。
その間に幼獣cが出巣Lすると左へ向かいました。
しばらくすると、巣L内に篭もって居た幼獣dが巣口Lに顔を出し、兄弟(姉妹)の取っ組み合いを見物しています。
このときガ、ガ、ガ…♪という軽い唸り声が聞こえました。
(どの個体の鳴き声か不明です。)
幼獣dが格闘中の2頭abの間をすり抜けて、左へ駆け出しました。
左から相次いで戻ってきた幼獣cdが獣道で遊び始めました。
相手の目の前で軽くジャンプしてみせるのが挑発行為と言うか、遊びに誘う行動のようです。
追いかけっこからの格闘遊びが始まります。
対戦相手は流動的で、cがabの遊びに参戦しました。
シーン3:8/6・午後12:03・晴れ・(@2:00〜)
プルルル…♪(またはグルルル…♪)と聞こえたのは、幼獣の格闘遊びに伴う威嚇の鳴き声でしょうか。
左の広場で幼獣2頭が疲れを知らず、はしゃぎ回っています。
やがて1頭が塹壕に隠れるように後ろ向きで入巣L。(@2:25〜)
次に右奥から獣道を走ってきて巣穴Lに入ったのは母親♀ですかね?
毛皮の茶色味が濃い個体でした。
シーン4:8/6・午後12:04・晴れ・(@2:51〜)
出巣Lした成獣(母親♀)の横で幼獣1頭がはしゃぎながらまとわりついています。
毛色が濃い成獣の右首筋には交尾痕が認められたので、ヘルパー♂ではなく♀だと思います。
腹面の乳首はあまり目立たなくなりました。
交尾中に♂が♀の背部を強く噛むことによってできる傷は交尾痕と呼ばれる。(金子弥生『里山に暮らすアナグマたち: フィールドワーカーと野生動物』p74より)母親♀は身震いしてから右に立ち去りました。
幼獣は巣穴Lに戻って留守番です。
…と思いきや、しばらくすると巣内Lの幼獣が外へ出て来ました。(左へ)
シーン5:8/6・午後12:07・晴れ・(@3:24〜)
画面の左端で幼獣の尻尾だけが見えています。
広場の地面に転がっている長い落枝が動いているので、巣口Rで幼獣が何かしていることが伺えます。
やがて、幼獣2頭を連れた母親♀が左から現れました。
そのまま3頭の母子は右上奥の獣道を歩き去りました。
出遅れた幼獣1頭が左から来ましたが、母親♀たちを追いかける様子を見届ける前に録画終了。
シーン6:8/6・午後12:07・晴れ・(@3:51〜)
再び幼獣2頭が巣口Lに戻ってきていて、小声で唸りながら1対1の格闘遊びを繰り広げています。
そのまま左に消えました。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
※ 鳴き声が聞き取れるように、音声を正規化して音量を強制的に上げています。
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