前回の記事:▶ 溜め糞場で排尿するニホンカモシカ♂【トレイルカメラ】
2023年4月上旬〜中旬
里山に植林されたスギ林の上端部にて、カモシカの溜め糞場srを自動センサーカメラで監視しています。
シーン0:4/3・午後12:00・気温19℃(@0:00〜)
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。
斜面を下から見上げるアングルで、対面に見えるスギ大木の下に溜め糞場srがあります。
(立木の影が濃くて見えにくいですね。)
木の根元から雪が溶けていき、斜面の上部には未だ残雪が広がっています。
冬に冠雪の重みで折れた太い枝が右下に転がっています。
シーン1:4/3・午後23:44・気温3℃(@0:05〜)
深夜に右から登場したニホンカモシカ(Capricornis crispus)はスギの落ち葉を踏みしめながら溜め糞場srを素通りし、左下に立ち去りました。
シーン2:4/4・午後22:23・気温7℃(@0:18〜)
翌日も晩遅くにカモシカが右奥から登場。
起動したトレイルカメラに気づいたようで、スギの木の右で立ち止まり、左前脚を上げた状態でフリーズしていました。
警戒を解くと、スギの木の背後を通って左に歩き去りました。
シーン3:4/6・午前10:42・気温12℃(@0:38〜)
2日後は明るい午前中にカモシカが左からやって来ました。
残雪の上ではなく露出した地面をゆっくり歩いてスギの背後を右へ。
雪崩谷の岸に立つスギの下で立ちどまり、幹に顔をゴシゴシ擦り付けて眼下腺マーキングしたようです。
残念ながら画角の外に肝心の頭部が見切れてしまいました。
この後、カモシカは雪崩の残雪で埋もれた渓谷を渡ったでしょうか?
春先の溶けかけたスノーブリッジこそ踏み抜いたり崩落したりする危険が最も高いので、カモシカの安否が心配です。
シーン4:4/7・午前3:52・気温8℃(@1:05〜)
翌日の未明にカモシカがスギの背後を左から右へ通過しました。
どうやら同じ巡回ルートを辿っているようです。
赤外線が遠くまで届かず、右端で眼下腺マーキングしたかどうか不明です。
シーン5:4/9・午前2:28・気温-1℃(@1:25〜)
2日後の深夜、寒の戻りで吹雪が横殴りに降っています。
気温も氷点下まで下がりました。
しかし地温が高いため、林床に降った雪はすぐに溶けてしまい積もりません。
悪天候でもニホンカモシカはいつものコースでスギの背後を左から右へ。
シーン6:4/10・午後15:33・晴れ・気温13℃(@1:49〜)
翌日の午後はよく晴れました。
標高が高くなくても春の里山は寒暖差が激しいです。
カモシカが珍しく右から登場しました。
スギの木の右下に立ち止まって耳をそばだてながらカメラをちらっと見ました。
スギの背後を通って左へトボトボと立ち去りました。
シーン7:4/13・午前11:12・晴れ・気温12℃(@2:14〜)
3日後の晴れた昼前に来たカモシカは、スギの背後を通って右から左へ。
歩きながら左耳をピクピク動かしたのは、顔の周りを飛び回る吸血性の昆虫を追い払ったのでしょう。
春になって気温が上がると吸血性の昆虫が再び活動を始めるので、哺乳類の野生動物にとって煩わしい季節が始まります。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。
私の予想(期待)に反して、カモシカはなかなか溜め糞場srで排便してくれません。
溜め糞をするのは冬季限定なのかな?
それとも溜め糞場という推測がそもそも間違っていたのでしょうか?
個体識別できていないので、同一個体のカモシカが繰り返し写っているのか複数個体なのか分かりません。
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