2023年4月上旬・午後14:05頃・晴れ
里山で雪解け水が流れ込む池の水中に見慣れない卵嚢を見つけました。
前の年に岸辺に生えたまま枯れたアブラガヤの1株が根元から倒れて水没しています。
その茎に巨大な卵塊が産み付けられていたのです。
枯れ茎ごと慎重に手繰り寄せてから、ブヨブヨの卵塊の下に右手を差し込んで掬い上げてみました。
両生類に疎い私は現場でアカハライモリの卵塊なのかと思ったのですが、画像検索したら明らかに違います。
どうやらトウホクサンショウウオ(Hynobius lichenatus)の卵塊らしい。
卵嚢はアブラガヤの枯茎にしっかり固定されていました。
これは何匹の♀が産卵した結果なのかな?
黒い胚は球形で、胚発生は未だ進んでいません。
トウホクサンショウウオ♀が産卵したばかりなのでしょう。
動画の前半で水中の卵塊にズームインしたら、1匹の黒い幼生が浮上しかけ、再び卵塊に戻りました。(@0:43〜)
これはおそらく同じ池で先に孵化したヤマアカガエルの幼生(オタマジャクシ)が無関係の卵塊に潜んでいたのだと思います。
手前の岸辺に見えるヤマアカガエル(Rana ornativentris)の卵塊と比較すると対照的です。
サンショウウオの卵塊は透明度が低く、やや白っぽい。
いつかトウホクサンショウウオを飼育してみたいものです。
今回は卵鞘をそのまま水中に戻してやりました。
関連記事(別地点で半年前の撮影)▶ 山の泉で育つトウホクサンショウウオ幼生をすくって見る
半年前に幼生を見つけた池は今回の池よりも標高が高いので、これから登って見に行けば産卵シーンが見れるかもしれません。
動画を撮影中に、池の周囲の山林でウグイス♂(Horornis diphone)が囀る声が聞こえますね。
繁殖期の始まりはホーホケキョ♪ときれいに鳴けません。
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