2023年4月上旬
スギ植林地の遊歩道を監視する自動センサーカメラにニホンカモシカ(Capricornis crispus)が2日連続で写っていました。
シーン0:4/3・午後13:37・(@0:00〜)
晴れた昼間に偶々撮れた現場の様子です。
スギ植林地の斜面を下から見上げるアングルになっています。
画面中央に左から右へ緩やかに登る遊歩道があり、その路上にタヌキの溜め糞場opが残されています。
シーン1:4/5・午前7:50・(@0:05〜)
朝にスギ林の斜面をゆっくり登って行くカモシカaの後ろ姿が撮れていました。
監視カメラの起動が遅れ、どこから来たのか写っていません。
立ち止まって耳をそばだてています。
(接近する別個体の物音に気づいていたようです。)
警戒を解いて斜面を左にトラバースしかけたときに、右から別個体bが走って来ました。(@0:22〜)
ニホンカモシカは基本的に群れを作らずに単独生活を送るので、動画を見ている私も何事かと緊張しました。
先行個体aを攻撃するなど、縄張り争いの意図は無いようです。
後続個体に追いつかれても、aは落ち着いています。
この2頭に目立った体格差はありませんから、親子(前の年に生まれた子供と母親)か、あるいは♀♂番 と思われます。
しかし、カモシカの発情期はもう冬に終わっているはずです。
野生カモシカの観察は外見で性別を見分けられないのがつらいところです。
富山県の公式サイト「カモシカの保護と対応」によると、
シーン2:4/6・午前4:28・(@0:35〜)
発情期は10~12月で、妊娠期間は約7か月、4~6月頃に1仔を産む。 通常、単独で行動しており、仔は出生の翌年の春まで母親と行動をともにする。 2.5~3才で性的に成熟する。
翌日の未明に現れたカモシカは、いつものように単独個体でした。
奥の斜面で立ち止まり、細い落葉幼木の匂いを嗅いでいます。
そのまま左奥に立ち去りました。
麓に近いこの地点でニホンカモシカが撮れたのは初めてでしたが、2回ともカモシカはホンドタヌキの溜め糞場opに全く興味を示しませんでした。
このスギ植林地に下草などカモシカの好む餌はほとんど生えてないので、ただの通り道だと思われます。
つづく→
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