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2023/09/09

雪解け水の貯まった早春の池で水中を泳ぐクロゲンゴロウ?

 

2023年3月上旬・午後14:55頃・晴れ 

里山の雪がようやく溶け始め、山腹の池がようやく姿を現しました。 
残雪の雪解け水が貯まった池の水は冷たそうです。 
ヤマアカガエルの繁殖期が始まり、第一陣の♀が産み付けた卵塊が岸辺にありました。 
水面にはマツモムシが背泳ぎしています。 
それらは毎年早春に見られる風物詩ですが、今回は嬉しい初物との出会いがありました。 
池の水中を大型の黒い甲虫が泳いでいたのです。 

後脚で水を掻き、水面下をスイスイ泳いでいます。 
いわゆる普通のゲンゴロウにしては、鞘翅の黄色い縁取りがありません。 
おそらくクロゲンゴロウCybister brevis)ではないかと思うのですが、どうでしょうか。 

釣りをしない私は水生昆虫に疎く、生きたゲンゴロウを見たのは生まれて初めてでした。 
こんな早春に雪山の池で見られるとは驚きです。 
調べてみると、ゲンゴロウの仲間は成虫が池の枯れ草の下に潜って越冬するらしく、これは越冬明けの個体になります 

左右の足を同時に掻いて平泳ぎのように進みます。 
ゲンゴロウの仲間はてっきり太く発達した後脚だけをオールのように使うのかと思いきや、同時に前脚も使って泳いでいました。 

クロゲンゴロウ?は雪渓や沢からの雪解け水が流れ込む岸辺に達すると、泳ぎを止めました。 
池の水温を測りたいところですが、温度計を持ってきていませんでした。 

春風で水面が波立っているために、水中の姿がくっきりと撮れません。 
レンズに偏光フィルターを装着すれば、もっと明瞭に撮れたかな? 
クロゲンゴロウ?の左鞘翅の表面に白い傷のような線がついているように見えますが、鞘翅表面の光沢なのか、付着したゴミなのか、斑紋なのか、分かりません。
あいにく採集用の網を持ってきておらず、詳しく調べられなかったのが残念です。 

次に機会があれば、捕食シーンを観察してみたいものです。
飼育しないと無理かな?
レッドデータブックによれば、クロゲンゴロウは山形県で絶滅危惧種Ⅱ類(VU) に分類されているので、採集禁止かもしれません。


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