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2023/05/28

給餌したオニグルミの堅果を1個ずつ持ち去る野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年10月下旬

雑木林の斜面に自生するカラマツ大木の湾曲した幹の根元に木の実(堅果)を給餌して、野生動物の採食行動を観察しています。 
ドングリのストックが無くなったので、今度はオニグルミの堅果を拾い集めてきました。
関連記事 ▶ オニグルミの落果を採集(クルミ拾い)
カラマツの根元の地面の窪みに殻付きのクルミ40個を山盛りに並べて置きました。 
ここは雨も落ち葉もからからない場所で、地面は常に乾いています。
今回はオニグルミの果皮を予め取り除いておいたのですけど、皮付きのまま与えても良かったかもしれません。 







給餌場を監視するトレイルカメラを新機種に変更しました。 
センサーの守備範囲(画角)が旧機種よりも広いので、野生動物がクルミを持ち去るシーンの撮り損ねが減ることを期待します。 
気温データや月齢を画面に焼き込んでくれるのも助かります。


シーン0:10/31・午後・気温22℃(@0:00〜) 
新機種のトレイルカメラを設置した直後の現場の様子です。 
高画質のフルカラーで初めて見る現場の景色は新鮮です。 
餌場に置いたクルミの山が見えます。 
昼間のうちにリスに来て欲しかったのですが現れず、給餌した当日の夜に野ネズミ(ノネズミ)がクルミを全て持ち去りました。 


シーン1:10/31・午後20:30・気温7℃(@0:03〜) 
夜になると気温が一気に下がり、10℃を切りました。 
野ネズミが給餌場でクルミの匂いを頻りに嗅いでいました。 
赤外線の暗視映像でクルミは黒々と見えます。 (付着したタンニンの色?)

ようやく選んだ1個のクルミが、うっかり斜面を転がり落ちてしまいました。 
野ネズミは慌てて追いかけたものの、なぜか拾い直そうとしません。 
ピョンと大跳躍してから林床でフリーズしました。 
何か怪しい物音を聞いたのか、それともトレイルカメラの存在に警戒しているのでしょうか? 
何かの罠だと思っているのかな? 


シーン2:10/31・午後20:54・気温7℃(@0:40〜) 
右斜面をトラバースするように探餌徘徊していた野ネズミが餌場に辿り着きました。 
どうも餌場の存在を初めて知ったような素振りなので、さっきとは別個体の野ネズミなのかもしれません。 
餌場でクルミを選んでいる間に録画が打ち切られてしまいました。 

次にカメラが起動すると、野ネズミは餌場からクルミを右に運び出す途中でした。 
カラマツの根元でクルミを地面に置いて一休みしています。 
口元でクルミをクルクル回し、咥えやすいアングルを探すと右にヨタヨタと運び去りました。
野ネズミの体に対して大きなオニグルミの堅果を首の力で持ち上げながら前に運ぶのは大変そうです。 
見るからにドングリの運搬よりもはるかに過酷な重労働ですね。 


シーン3:10/31・午後20:57・(@2:00〜) 
暗視映像を連続で撮ると、トレイルカメラ自体が発熱するせいで気温のデータが異常値を示します。 
外気温でカメラが充分に冷めるまでは、最初に得られた測定値しか信用できません。 

餌場に戻っていた野ネズミが選んだクルミを右に搬出しました。 
2回目はもう慣れてきたようで、今度は動きも早くスムーズになりました。 

近くで貯食したようで、野ネズミはすぐに右からまっしぐらに餌場へ帰って来ました。 
クルミをもう1個選ぶと、再び右へ運び去りました。 


シーン4:10/31・午後20:59・(@2:27〜) 
給餌場からクルミを右に搬出。 


シーン5:10/31・午後21:04・(@2:36〜) 
餌場で選んだクルミを今度は左に運び去りました。 
貯食する場所を毎回少しずつ変えているのでしょう。 


シーン6:10/31・午後21:30・(@2:49〜) 
餌場に来るまで少し時間が開きました。 
どこかで小休止(食餌?)していたようです。 
餌場からクルミをクルミを左に搬出。 


シーン7:10/31・午後21:41・(@3:05〜) 
また少し餌場に来る間隔が開きました。 
重いクルミの運搬は疲労が激しいのかな? 
クルミを右に運び出す途中で立ち止まり、咥え直しました。 


シーン8:10/31・午後21:52・(@3:20〜) 
小休止後に貯食活動を再開。 
右から餌場に戻って来ると、クルミの選定に手間取っています。 
何を基準に選り好みしているのでしょう? 
ドングリと違ってクルミの実の中には寄生虫は潜んでいないはずです。 
疲れてくると、軽いクルミから順に運ぶようになるのかもしれません。 
少しでも持ちやすい(咥えやすい)形状のクルミを選んでいるのかな? 
ようやく選んだオニグルミ堅果を左に搬出。 


シーン9:11/1・午前0:08・気温6℃(@4:18〜) 
野ネズミがどこか安全な隠れ家(巣穴?)で大休止している間に日付が変わりました。 
オニグルミ堅果の子葉を食べるには、硬い殻をガリガリ齧って穴を2つ開ける必要があるので、夜食を食べるのも一苦労なのでしょう。 

活動を再開した野ネズミが餌場でクルミをじっくり選んでいます。 
なぜか空荷で餌場から右に少し離れ、すぐに戻って来ました。 
何か周囲の物音に警戒しているようです。 
ようやく選んだクルミを咥えると、カラマツの根際を右に回り込んでから斜面の上に運び去りました。 


シーン10:11/1・午前2:16・気温6℃(@4:56〜) 
餌場に残ったクルミの数がなぜか急に減っています。 
カメラの電池が消耗したせいか、撮り損ねた回があるようです。 
あるいは、野ネズミの体温が冷え切ってしまい、トレイルカメラのセンサーが検知しにくくなった可能性もありそうです。

大休止で英気を養った野ネズミが空荷で餌場の周囲をウロチョロと探餌徘徊しています。 
斜面に落ちていたクルミを見つけると拾い上げました。 
初回(シーン1)に餌場から運ぼうとして転がり落ちてしまったクルミを回収したようです。 
それを左へ運び去ってから、すぐにまた左から餌場に戻って来ました。 
餌場の下の斜面を探餌徘徊してから餌場に駆け込みました。 
匂いを嗅いで、クルミはもう残っていないことを確認しています。 


シーン11:11/6・午前7:10・気温5℃(@5:40〜) 
5日後の明るい日中に撮れた現場の様子です。 
餌場にオニグルミは1個も残っていません。 


※ 暗視映像が暗かったので、動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 



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