2022年7月上旬・午後15:20・晴れ・気温23℃
山中の泉を無人センサーカメラ(トレイルカメラ)で監視していると、白昼堂々とツキノワグマ(Ursus thibetanus)が水浴していて驚きました。
おそらく左岸から入水したようです。
関連記事(1年前の撮影)▶ 夜の水場で喉を潤し水浴するツキノワグマ【トレイルカメラ:暗視映像】
なぜか腫れぼったい目をした個体でした。
単なる顔貌の個体差なのか、それとも蜂の子を捕食しようとして瞼 を蜂に刺されたのかな?
田口洋美『ヤマケイ新書 クマ問題を考える 野生動物生息域拡大期のリテラシー』によると、
・夏期から秋期にはアリやハチ(ジバチ、スズメバチ)の巣を襲って食べる
・5月下旬〜7月上旬は繁殖期。♂は♀を探して盛んに動き回る。水深が浅くても、ツキノワグマは気持ち良さそうに半身浴しています。
池の底に堆積した泥や腐った落ち葉をかき混ぜるとドブ臭いメタンガスが湧き上がっているはずなのに、熊は特に気にしてない様子。
水場の左岸近くに蠢いている大量のオタマジャクシ(映像公開予定)を捕食するかと思いきや、熊は全く興味を示しませんでした。
やがて、池の中央に進出して腹を浸しました。
いかにも気持ち良さそうです。
「整うわー」
此岸にどんどん近づいて来ます。
無邪気にトレイルカメラを壊されると困るのですが、突然ツキノワグマは慌てたように身を翻して左岸に上陸し、林道を走り去りました。
急に逃げ出したのは、隠しカメラの存在に気づいたのでしょうか?
人工物に嫌悪感を抱いたり、ヒトの残り香に敏感なのかもしれません。
濡れた毛皮の水気を切る行動は今回も見られませんでした。
熊が居なくなった泉はすっかり泥水になりましたが、冷たい湧き水(地下水)が常に流入しているので、しばらくすると再び澄んできます。
※ 水浴びの音が聞こえるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
つづく(5.5時間後)→夜に水場を調べに来たツキノワグマ【トレイルカメラ:暗視映像】
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