2020年6月上旬・午後15:45頃・晴れ
ノボリフジ(別名ルピナス)の大群落がある平地の原っぱに通って、訪花昆虫を調べています。
この日は花がもうほとんど咲き終わり、蝶形花の多くは萎れ、実(豆果)が育っていました。
花穂の下部から順に咲き、受粉すると下から順に実がなることが分かります。
これまでの経験上、マメ科ルピナスの授粉を担う本命は未だ見ぬマルハナバチ類だろうと予想していた私は、この日も執念で探し回ります。
するとようやく、忙しなく訪花する1匹のクロマルハナバチ(Bombus ignitus)のワーカー♀を見つけました。
正当訪花を繰り返し、蝶形花を器用にこじ開けると吸蜜しながら花粉を集めています。
蜂は後脚の花粉籠に橙色の花粉団子を大量に満載しています。
原っぱにはオオジシバリやシロツメクサの花も咲いているのに、クロマルハナバチ♀はルピナスだけを選択的に訪花しています。
ルピナスの豊富な花粉が魅力なのでしょう。
クロマルハナバチ♀の採餌シーンを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:17〜)
ルピナス花穂の周りをホバリングしながら空中で身繕いしています。
この撮影直後に、クロマルハナバチ♀が同じ原っぱの下層に咲くシロツメクサの群落で訪花を始めました。
同一個体が採餌中に蜜源植物を切り替えたことになります。
ルピナスで集粉した後に、シロツメクサで吸蜜しているようです。(餅は餅屋)
▼関連記事(同日同所で撮影)
採餌のためシロツメクサを訪花するクロマルハナバチ♀の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】
ルピナスが咲き乱れる桃源郷のようなこの原っぱも、いつ宅地造成が始まって潰されるか分かりません。
念願だったマルハナバチ♀の訪花シーンを見届けることができて満足しました。
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