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2020/05/14

川岸の止まり木でカワウに遠慮するカルガモ(冬の野鳥)



2019年12月中旬・午前7:50および午後12:30頃・晴れ


▼前回の記事
止まり木の空席を巡りカワウ同士で小競り合い(冬の野鳥)

カワウPhalacrocorax carbo hanedae)の群れが止まり木として利用するこの倒木は、台風の増水によって川岸の土壌が侵食されたことで川に倒れたようです。

この川でカモ類の優占種はカルガモで、数ではカワウを圧倒しています。
カワウだけでなくカルガモAnas zonorhyncha)もこの倒木で休みたいらしく、水鳥2種間で空席の奪い合いが起こります。
ただし圧倒的な体格差があるので、まともに戦ってもカルガモはカワウに勝てません。
したがって、占有行動の小競り合いというほどでもなく、カワウが少し牽制するだけでカルガモは遠慮して場所を譲ってしまいます。
カワウがカルガモを攻撃するのも大人気ないですし、ほとんど眼中にないように見えます。

終日観察した中で、2種の力関係が分かるシーンを2つまとめてみました。。
ただし対岸から撮影したアングルでは、倒木の長さや遠近感が伝わりにくくなっています。
つまり、倒木上で並んだ鳥の間隔が映像ではよく分かりません。


シーン1:(午前7:50頃)

倒木にカワウが2羽休んでいます。
川面を下流から遡ってきたカルガモの群れの1羽が、倒木の左端にさり気なく上陸しました。
隣のカワウ若鳥は初めカルガモの参入をあまり気にしない様子でした。
ところがしばらくすると、カルガモは慌てて入水し離れて行きました。
カワウ若鳥が横のカルガモを嘴でつつく素振りをして牽制した(軽く追い払った)ように初めは見えました。
しかし映像をよく見直すと、逆を向いて羽繕いしていたカワウがカルガモの方に向き直っただけでカルガモが怯んで逃げ出したようです。
(ほとぼりが冷めると再びカルガモは戻ってきます。)


シーン2:(午後12:30頃)

カワウがカルガモに対して寛容な場合もあり、多少気まぐれと言うか個体差があるのかもしれません。
下流から来たカルガモが倒木の左端に乗っても、隣のカワウは気にしませんでした。
倒木の先端部は水に浸かっているため、羽根を乾かしたいカワウにとって良い物件ではありません。


※ 動画編集時に音声を正規化して、鳴き声の音量を強制的に上げています。

つづく→群れから離れた倒木で過ごす独居カワウの羽繕い(冬の野鳥)





▼関連記事(年明けの撮影)
カルガモを追い払い川岸の崖に上陸して休むカワウの群れ(冬の野鳥)


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