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2019/12/09

夜も池の岩場で休むカルガモ一家(野鳥)



2019年8月上旬・午後19:05〜19:08(日の入り時刻は午後18:45)


▼前回の記事
岩場のカルガモ幼鳥5羽を引率して池を泳ぎ去る親鳥(野鳥)

日没後に蓮池の定点観察に来てみると、前回(8日前)昼間に出会ったカルガモAnas zonorhyncha)一家が岩場の辺りに未だ居座っていました。
飽きるほど通った場所でも、来る時間帯を変えてみるだけで、ささやかながらも新たな収穫や意外な発見があるものです。

現場は街灯(ナトリウムランプ)の真下なので、夜でも暗闇ではありません。
赤外線の暗視カメラを使わなくても普通のカメラでなんとか動画に撮ることが可能です。(手持ち夜景モード)
人工照明で一晩中明るいこの場所をカルガモ一家がねぐらに選んだのは、おそらく夜行性の捕食者に寝込みを襲われる危険が少ないからでしょう。
(照明があれば、塒に忍び寄る天敵にいち早く気づいて逃げることが可能です。)
こうしたカルガモの暮らしぶりは、野生を失って嘆かわしいという見方もありますが、都市化したヒトの文明社会をしたたかに利用するシナントロープの一種と考えられます。

コンクリート岸壁の縁に座った親鳥(おそらく♀)が池の方を向いて、幼鳥が寝ている岩場を見張っています。
辺りをキョロキョロ見回して警戒を怠りません。
貧乏揺すりのように体が微かに動いています。
その状態でカルガモ親鳥は小声で鳴いてるような気もしますが、周囲で鳴き続けるセミの合唱が喧しくて、よく聞き取れませんでした。


1枚だけフラッシュを焚いて撮った写真を見て気づいたのですが、親鳥の左翼の下に赤褐色の丸いタンコブのような血豆のような物がありました。
一体これは何なのでしょう?
鳥の解剖学について詳細を知らないのですが、翼の羽根が一部抜けて指のような構造が露出したのでしょうか?

そんな突起物があるとは聞いたことがありません。
体表に取り付いたマダニが吸血で膨満するとこんなに巨大化するのでしょうか?
体外寄生虫だとしても、カルガモの嘴が充分届く範囲内ですから、羽繕いの際に取り除きそうなものです。
どなたか御存知の方がいらっしゃいましたら教えて下さい。
とりあえず左右対称の構造体かどうか知りたいところですが、この日は逆側(右側)からの写真を撮っていませんでした。
せっかくねぐらで静かにしているカルガモへの影響を懸念して、ストロボの使用を最小限に留めたからです。

8日前の昼間には、岸で見張る親鳥を右側からしか撮っておらず、その写真にはこんな血豆のような物は写っていませんでした。

【追記】
このオレンジ色は、おそらく座ったカルガモの曲げた膝が翼の下から見えているだけですかね?
この勘違いはちょっと恥ずかしいので、元のタイトル「マダニに寄生された?カルガモ」を変更しておきます。
普段は動画派の私が静止画(写真)だけから判断するのは危険ですね。
もし立っていた親鳥が座るまでを動画に撮っていれば、こんな早とちりはしなかったでしょう。


私がそっと近づいて背後から撮っても、人馴れした親鳥は逃げようとしません。
下の池を覗き込むと、岩場を塒として2羽の幼鳥が寝ていました。
首を曲げ嘴を体の羽根に差し込んで休んでいます。
未だ熟睡してはいないようで、ときどき薄目を開けてこちらの様子を窺っています。
この8日間の間に幼鳥は5羽から2羽に減ってしまったのでしょうか?
他の兄弟姉妹は別な場所で塒入りしているのかな?

次はもっと夜が更けてから、寝ているカルガモを観察してみたいものです。
このカルガモ家族群のねぐらはあくまでも特殊例で、カルガモ全般には当てはまりません。
夜は岸に上陸して寝ているカルガモの群れをあちこちの溜池でよく見かけます。

警戒心がとても強く、撮影のため私が夜陰に紛れて忍び寄ろうとするとすぐに警戒声を発しながら池へ逃げ込んでしまいます。


つづく→真夏にカルガモとクサガメが集う池の岩場(野鳥)


カルガモ(野鳥)親鳥♀+マダニ寄生?@夜:池畔+見張り
マダニ寄生?@カルガモ(野鳥)親鳥♀左翼下
カルガモ幼鳥2(野鳥)@夜:蓮池:岩場+就塒(右の個体は薄目を開けて周囲の様子を伺っている)

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